今日はも長谷川と荒野原はバイト。
何時も通り閑古鳥が鳴く。
「長谷川君、今日の予定はバッチリ?」
「ああ、一本槍君のシナリオの消化だろ」
今日は一本槍関連のシナリオを進めるらしい。
一本槍が巻物を燃やされた関連の話、それの決着だ。
「うーむ、今回も基本的に黙っている事になりそうだね」
「そう? 結びならひと暴れしそうだけど」
「……へっへっへっへ」
「ど、どうしたのさ?」
「いやいや、結びさんじゃないのは新鮮だと思って」
「ああ……そうした方がいい?」
「いやいや、私はさんの方がいいかな、結婚して2人の時は……リアルでもゲームでも……げっへっへっへ」
「ははは、そうするよ……まあとりあえず、今日は一本槍君の勇姿を見る日かな」
「今日はクラスの皆で応援だね~」
「そいやツレ君と、ファリレントさんが言ってたな」
「ん? なんて?」
「驚き役と質問役はまかせろって」
「あーやっぱり必要だよね」
「んで俺達は解説役と」
「ほうほう、あ、弟から伝言一つ」
「お?」
「姉さん達の見せ場は作りますから」
「え?」
「弟曰く、私達はイキリ散らしてなんぼらしい」
「えぇ……いや……うーん」
長谷川は自分のキャラクター、縁がイキリ散らしているか考えた。
結果は言うまでもない、イキリ散らしていた。
昔は言うまでもなく、今も態度でイキリ散らしをしているのでは?
深く考えてしまった長谷川は、黙ってしまった。
「まあまあ、縁も結びもやべぇ奴だし」
「ぐぬぬぬぬ」
「どうしたのさ」
「いや、今のうちにゲーム内の内申点取り返そうかなと」
「どうして」
「例えだけども、ゲーム内の結婚式のスピーチでさ、昔は暴れていてなんて言われてみろ」
「あ~リアルだと言った奴にも避難がくるね、それ」
「逆にゲーム内だからこそ、非常識も許されるのか」
「ま、私の結婚式をぶち壊す奴は、ゲーム内なら殺す、リアルなら金積んで徹底的に潰す」
「おおう……」
「後悔した?」
「いや? 君との幸せを逃す方が後悔する」
「げっへっへっへ」
今日も今日とて、何時も通り仕事を終えて施設に向かうのだった。