俺は創作でぶん殴る。
創作に関してだけ、俺は喧嘩上等だと思う。
俺はまだ何者にもなれていない。
創作をしているけれど認められたわけじゃない。
あっちこっちに創作物をあげているけれど、
まだまだパッとしない。
手数が足りないんだなと思う。
とにかく俺にできるのは手数を増やすことだ。
創作物をたくさん放ってぶん殴る。
創作物は俺の拳から繰り出す一撃だ。
その一撃が効かないのならば、
その一撃のフォームがよくないのかもしれない。
フォームをどうこうするのも必要かもしれないけれど、
とにかく殴り続けることだ。
そのうち創作物で殴る形ができてくる。
俺はとにかく創作物の手数を増やす。
殴れ殴れ。
創作物が上がっているサイトで、
また、あいつが創作物をアップしていた。
あいかわらず次を繰り出すスピードが速い。
しかも、その創作物の一撃が確かだ。
確かにぶん殴れる一撃になっている。
多分あいつは、創作物で殴るフォームを見つけている。
俺もその一撃に唸るばかりでいられない。
俺の一撃をクリーンヒットさせたい。
創作物でぶん殴って唸らせたい。
これは、あいつだとか、他の創作する奴らを、
貶めてどうこうするってわけじゃない。
創作物に悪評を入れることは、創作物で殴ることじゃない。
創作物で殴るってのは、
あくまで創作の一撃がすごいかどうかだ。
創作物で喧嘩するってのは、
その一撃の応酬のしあいだ。
下手に避けることもなく、
相手を貶めるという逃げを打つこともなく、
創作に防御という概念はない。
ただただ、創作物で殴る。
自分の創作物はこれだけすごい。
そのすごいものをどんどん繰り出すことができる。
その手数と一撃のすごさで勝負するしかない。
創作物の喧嘩は、ガード無しの殴り合いだ。
俺はまだ何者にもなれていない。
創作物の手数は増えてきたけれど、
まだまだフォームがおぼつかない。
あいつも手数は多い。
これはと思う一撃もある。
しかし、食らってばかりはいられない。
あいつを創作物でぶん殴って、
さらに創作物に触れるものみんな俺の創作物でぶん殴って、
俺の一撃を認めさせたい。
俺はすごいんだと認めさせたい。
創作するってのは喧嘩だ。
喧嘩で成り上がっていくんだ。
多分、小説を書く連中も、
漫画を描く連中も、
音楽を作ったり歌ったりする連中も、
動画を作る連中も、
俺が思いつかないだけで、いろいろな創作物を作るすべての連中が、
それらの創作物でぶん殴っているんだろうなと思う。
それぞれの場所で創作物で殴り合う喧嘩が起きている。
世の中平和と言われるかもしれないけれど、
創作をしている全ての連中は、
創作物という一撃を持っていて、
その一撃をいくつも繰り出して相手を唸らせようとしている。
ボコボコにぶん殴って、
ここに生きているんだと吠えようとしている。
どの創作をしていても、
平和ってことはないと思う。
みんな相手を創作物でぶん殴ろうとしている。
創作物でぶん殴ることは生きること。
本気で殴り合っているとき、
創作で生きていると感じられるんだ。
俺は創作物を作る作業に戻る。
あいつは新作をアップして、
かなりの一撃を繰り出してきた。
俺だって負けていられない。
何者でもないかもしれないけれど、
俺はここに生きていて創作物でぶん殴っている。
俺は生きている。
創作物でぶん殴るのは、
俺が生きている証。
創作物に俺の生きてきた重さも込めて、
また、俺は創作物を作り出す。
創作物を繰り出すとき、
これ以上ない一撃だといつも信じている。
今もこれ以上ない一撃だと信じている。
俺は俺の創作物を信じている。
この創作物で誰もが唸ると信じている。
次も、その次も、
俺は一撃を繰り出し続ける。
喧嘩上等。
まだまだ俺は倒れない。
まだ殴れる。
どれだけ殴られても、どれだけダメージを受けても、
俺は倒れる気はないんだ。
ぶん殴ってぶん殴って、
ぶん殴り続ける。
いつか天下を取ってやる。
何者でもない俺は、
創作物でぶん殴りながら、
てっぺんを目指す。
待ってろてっぺん。
俺はそこに絶対行くからな。
俺は創作物を作る。
俺は創作物で喧嘩する。
俺は創作物で高みを目指す。
それが俺の生きるってことだ。