◇ ◇ ◇
「で、昼ならホラー
レトリバーのブリッジからカリオ・ニッケル・リンコの三人は前方に見えるモリオカタウン
「なんであの町だけ黒い雲に
モリオカタウン跡地は不自然に黒い雲……濃い
「流石にこの距離じゃ何もわかんねえな。レーダーは?」
「今現在動いているような影はないな」
カリオが通信で
「いきなりだけどビッグスーツで
「マジか」
リンコの言葉にニッケルはぶるっと体を
三人の
「結構近づいたけど、特に何も起こらないね……」
「このまま町の中に入れそうだな……ニッケル、何も
「お、おう……」
先頭を歩くカリオは雲に手が届くところまで接近していた。
「レーダーには相変わらず何もねえな……」
カリオは慎重に雲の中へ歩を進める。リンコとニッケルも後に続く。ゆっくりと周囲を
「む……」
「確実に人の手入ってるよねー。何でこんなことしてるのかわからないけど……どの辺りから調べよっか」
「一応、バラバラになるのは
大体の段取りを決めて三人はゆっくり歩行して進んでいく。人や他の生き物の気配はまるでない。リンコは
「タック聞こえるー? 今から送る画像ちょっと調べてくれる? そう、その断面」
リンコはレトリバーのチーフメカニック、タック・キューにスキャンした画像を送信する。一方、カリオは
「……」
カリオはしばらくその光をじっと見つめる。風に乗って宙に浮かんでいるだけではなさそうだ。意思を持ってソレはその場に
「カリオ? なんかあった?」
「ん……今何か――」
カリオが見た小さな光について、三人はソレを追うことに決める。小さな光は複数が町の
「なんか見られてるみたい。変なの」
「ぜってーなんかあるだろアレ、追いかけよう。ニッケル、生きてるか? おーい?」
カリオは後ろのニッケルを呼ぶが、ニッケルは後方を見たまま固まっている。
「どうした? まだオバケは出て――」
カリオは振り返り、そう言いかけたのをやめる。ニッケルの前方から青色に光を放つ、人型の何かが近づいてくる。
「……クソッ、実際に見ても
やっと口を開いたニッケルはビームライフルの
人影の右手には……ビッグスーツ用の装備と思われるライフル。人影はゆっくりと右腕をあげて、ライフルの銃口をニッケル達三人に向ける。
「……そう来るなら仕方ねえ、悪く思わないでくれよ!」
バシュゥ!
ニッケルは相手に
ガシャリ……
人影の左腕は関節から
(なんだこいつ?)
不思議に思いながらもカリオは
円形の
「……およ!?」
後方でビームピストルを構えていたリンコは、目に入った光景に対して思わず声を出す。人型だった青白い光は、突然いくつもの小さな光となって散らばり、それらは宙に浮かび上がると
カリオとニッケルも
「……これ、ビッグスーツか?」
三人は倒したモノの近くに歩み寄る。
(