ネット怪談、
洒落怖に登場する怪異。
てんぽぽさまは飢饉を引き起こす
山の神に捧げられた生贄の少年達の無念と
山の邪気が溶けあい生じたモノノケだといわれており、
標高200メートルと低いが周囲を注連縄で囲まれた、
とある奇怪な山に潜むという。
麓の村ではてんぽぽさまを鎮めるため、
数十年に一度、奇妙な祭りが執り行われる。
その詳細は、
地元の十代の少年たちに塩や肉食を断たせ、
白装束を着せて山頂のやしろに籠らせた上で
太鼓の音に合わせて麓までいっきに駈け降ろさせる
というもの。
子供には体力的に過酷な役目だが
不参加は認められない。
山を駆け降りる際、
少年達の中に見知らぬ顔が混じることがあるが、
それこそがてんぽぽさまだという。
万が一、てんぽぽさまに話しかけられる
ようなことがあれば、その子は生命を奪われるか、
どこかに連れ去られてしまうという。