宗太郎と鮎子は香川のオリーブ畑で七之助と出会い、四国四県の旅を続けていた。広島への帰還を胸に、愛媛と香川での経験を積んだ二人は、次なる目的地・高知へ向かう決意を固めた。

香川の宿を後にした宗太郎と鮎子は、高知への道を歩み始めた。朝の陽光が田園を照らし、道端の草花が二人の足元を彩る。宗太郎は鮎子の手を優しく握り、彼女の隣で穏やかな笑みを浮かべた。旅の疲れを癒すのは、彼女との時間が何よりの支えだった。

「鮎子、高知への道はまだ遠いが、そなたと一緒ならどんな距離も短く感じる。先日の湯船での愛おしい時間も、俺の心を温かく保つよ。」

鮎子は宗太郎の言葉に頬を染め、彼の手に自分の手を重ねた。彼女の瞳には愛情と少しの照れが混じる。旅の中で育まれた二人の絆は、日に日に深まっていた。

「宗次さん…私もそう思うよ。湯船でそなたの温もりを感じた夜、子供の夢がもっと現実味を帯びてきた。そなたの腕の中でなら、どんな遠くへも行ける気がする。」

宗太郎は鮎子の言葉に心を動かされ、道端で一瞬立ち止まった。彼女の小さな肩を引き寄せ、額を寄せ合うように近づく。朝の風が二人の髪を優しく揺らし、親密な雰囲気を一層高めた。

「 鮎子のその声が俺を虜にする。17歳の若さで旅を共にするそなたを、俺は全身で愛したい。道すがらそなたを抱きしめたくなるほどだ。」

鮎子は宗太郎の胸に顔を埋め、恥じらいながらも笑った。彼女の手が彼の背中に回り、旅の疲れを忘れるような温もりが伝わった。

「宗次さん…そなたの愛が私を強くするよ。前に、湯の中でそなたの肌に触れた時、もっとそばにいたいって思った。子供ができたら、そなたとこんな風に寄り添いたいね。」

宗太郎は鮎子の耳元で囁き、彼女の腰に手を回した。道端の静けさの中で、二人の距離はさらに縮まり、愛の熱がこもる。

「鮎子のその願い、俺も同じだ。旅の合間にそなたと愛を深める夜は、俺の生きがいだ。高知へ向かう道でも、そなたのそばでそなたを愛し続けたい。」

鮎子は宗太郎の首に腕を回し、彼の首筋にそっと唇を寄せた。短いキスは旅の疲れを吹き飛ばし、二人の心を一つにした。彼女の息が彼の肌に触れ、秘密めいた親密さが広がる。

「宗次さん…私もそなたを愛してる。道中、そなたの手に触れるたび、ドキドキするよ。子供ができたら、広島で父さんに秘密の愛を話したいね。」

宗太郎は鮎子の髪を撫で、彼女の額に軽く口づけた。旅の道すがら、二人の愛はますます深まり、言葉を超えた絆が育まれていた。

「 鮎子との秘密は俺だけの宝だ。広島に戻ったら、辰五郎殿に子を見せつつ、そなたとの愛を心に秘めておこう。高知への道、そなたと共に見る景色が楽しみだ。」

二人は再び歩き始め、道端の花や遠くの山々を眺めながら手を繋いだ。宗太郎は時折鮎子の手を握る力を強め、彼女の指先を愛おしそうに撫でた。鮎子もまた、宗太郎の腕に寄り添い、旅の道を共に歩む喜びを感じていた。

道中、川のせせらぎや鳥のさえずりが二人の会話を優しく包む。宗太郎は鮎子の肩を抱き、道の端で休憩をとった。木陰で腰を下ろすと、彼は彼女を膝に座らせ、顔を近づけた。

「鮎子の瞳を見ていると、旅の疲れも忘れる。そなたの唇が恋しくて…少しだけ味わいたい。」

鮎子は照れながらも頷き、宗太郎の唇にそっと口づけた。キスは深みを増し、二人の息が重なり合う。彼女の指が彼の頬を撫で、愛情が溢れ出した。

「宗次さん…私もそなたのことが大好き。こんな時、そなたとずっと一緒にいたいって思うよ。子供ができたら、こんな愛を教えてあげたい。」

宗太郎は鮎子の背中を優しく撫で、彼女の耳元で囁いた。

「鮎子との愛は俺の人生だ。子供ができたら、そなたと共に見た旅の思い出を伝えよう。高知で新たな景色を見つつ、そなたとの時間を大切にしたい。」

二人は木陰でしばらく寄り添い、旅の道を続ける力を得た。立ち上がると、宗太郎は鮎子の手を取り、彼女の指に軽くキスをした。鮎子は笑顔で彼の手を握り返し、二人は再び高知への道を進んだ。

道すがら、宗太郎は鮎子の腰に手を回し、彼女を自分の体に引き寄せた。歩きながらも、二人の距離は近く、愛情が溢れる仕草が続いた。鮎子は宗太郎の胸に顔を寄せ、幸せそうに目を閉じた。

「宗次さん、そなたの温もりが私を包むよ。旅が長くても、そなたと一緒なら怖くない。広島に戻る日が楽しみだね。」

宗太郎は鮎子の頭を撫で、穏やかに答えた。

「 鮎子のその言葉が俺を前へ進める。高知で新たな出会いを求めつつ、そなたとの愛を深めよう。広島での帰還が、俺たちの未来を約束する。」

二人は手をつなぎ、高知への道を歩み続けた。香川の田園を離れ、山々が見え始めるにつれ、旅の終わりと新たな始まりが近づく予感がした。宗太郎と鮎子の親密な関係は、旅の道すがらに花を咲かせ、四国四県の旅をさらに豊かにしていた。