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第5話※性的表現あり

 後ろの蕾は玩具に任せて、自分のモノは自分で扱くのだ。


「ぁ、ぁああ! も、もう……イくっ!」


 もしかしたら、いつもより大きな声でイってしまっていたのかもしれない。 だってそれは隣に俺の憧れている聖修がいるからだ。 声が出てしまったのは意識的だったのか無意識だったのかは今の俺の思考では考えられてなかったのかもしれない。 そう今日はお酒が入っていたのと隣には聖修がいるっていうので俺の頭というのは冷静ではなかったという事だ。


 もう今日の俺というのはこういう事を短時間で済ませたかった。 いや逆に隣の部屋に聖修がいるから短時間で済ませられたのかもしれない。


 確かにポスターでもいつものようにイけていたのかもしれないのだけど、やっぱり早くイけた決めてというのは生の聖修に会えてしまったからであろう。


 暫くして俺は一人でその行為を終わらせ一人虚しく息を吐く。


 何でか一人でヤった後っていうのは虚しく感じるのであろうか。 シてる間というのは気持ち良くていいのだけど、終わった後っていうのが本当に虚しくて仕方がない。


 俺は一休みするとスーツを脱ぎ、それをハンガーへと引っ掛けお風呂場へと向かう。


 流石にお風呂に入る前にこういうことはしておきたい。


 こういうことをして、お風呂でサッパリしてくると寝る時には気持ちがいいからだ。


 今日はお風呂に入って直ぐに頭からシャワーを浴びる。


 頭からシャワーを浴びると確かに気持ちいいというのもあるのだけど、今日の場合には反省する為にだ。


 平日は本当に一人での行為はシたくない。 若ければ次の日も疲れないだろうが今はもう二十代半ば……。 こういうことをすると、もう次の日に差し支える年頃だ。 だからシたくはなかったのに、今日隣りに引っ越してきた聖修のせいで一人でやってしまっていた俺。


 そこに猛烈に反省しなければならない所だからだ。


 そして俺は当然、今迄、彼女もパートナーも出来たことがない。 だから一人でしかシた事がなかった。


 一人妄想の世界で一人で果てるだけ。 そういうことしか今迄したことがない。 そういった場合、チェリーボーイとか童貞とかって言うんだろ? ま、俺もその仲間っていう所かな?


 二十代半ばなのに彼女も出来たことがない俺。 いや正確には女性に告白されたことはあったけど、俺は女性と付き合うという感情は持ち合わせていなかった為、断ってるから彼女がいないだけだ。 もっと言えば俺は男性しか好きになれないのだから断っていると言った方が正解なのかもしれない。


 いやしかし世の中のモテない男性には勿体無いと思われているのかもしれないのだけど、気の無い人と付き合っても別れるのは目に見えているのだから、それなら最初っから付き合わない方が彼女の為だろう。


 それにその女性達は普通に男性の事が好きなのだから、逆に言えば俺以外にも沢山、素敵な男性は世の中には沢山いるのであろうから、その人と幸せになればいいと思うからだ。

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