その後、『まつろわぬ民』の残党を捕縛し、マナちゃんを救出。マナちゃんが事態解決の連絡を運営スタッフに入れて、これにて一件落着。今回の一件をスタッフとミーティングする為にマナちゃんが席を外し、その間、私達は瑞加禱城で待機。しばらくしてゾヘドさん達が城にやってきて合流した。
八体の
兎にも角にも『
「なーんか釈然としない。段取りもなしに私を前座扱いするなんてどういう事?」
ゾヘドさんはどうにも不服そうだった。こちらの状況を説明した後、彼女は頬を膨らませてしまった。そりゃあの巨大で強力な魔城兵を必死になって倒してきたのに、「あれが囮で本丸がピンチでした」なんて言われたらすんなりとは納得はできないだろう。
「ごごご御免なさい私がゾヘドさんの活躍の場を奪ってしまうなんて……!」
「あ、いや、すのこのせいじゃないよ。前座扱いしてきたっていうのは『まつろわぬ民』に対して言っているんだから。活躍の場っていうか、私が活躍しようって時には手遅れだっただろうし」
確かに魔城兵八体を倒した後に瑞加禱城に向かったのでは、シリウスはとうにマナちゃんを突破して地下のサーバーに辿り着いていただろう。ゾヘドさんには悪いけど、彼女ではどうしたって間に合わなかった。
「恨み辛みは全部『まつろわぬ民』に向けるわ」
「まあ、それが妥当だろうね。ボクらは連中の策にまんまと嵌った形になったんだから。全く、騎士として不甲斐ない」
「そうね。二度とこんな事がないように今後はしっかりと対策を検討しなくちゃ。……残党狩りも兼ねてね」
ゾヘドさんの言葉にロンちゃんもラペさんも追従する。そうか、シリウス・マギは倒したけど、まだ残党がいる可能性があるんだ。けれど、その辺はラペさん達に任せておけば大丈夫だろう。NPCへの侵入していた件も発覚している訳だし。
「うん。だから、むしろすのこ達はよくやったよ。私達の代わりによくマナ様を守ってくれた。有難う」