目次
ブックマーク
応援する
いいね!
コメント
シェア
通報

第1章 第2話 ポチ④

「対戦でいいですか?」

「うん……あっ! はい」

「タメ口でいいですよ」


 そう言いながらポチは、手慣れた動作で対戦モードを選んだ。


「えっ、いや……でも悪い、ですし」

 そっちが敬語なのにこっちがタメ口なのは気まずい。それに、そっちのほうが年上だったら……。


「あっそうだ。じゃあ両方タメ口ってのはどうですか?」

 と提案してみた。


「ええっ!? ……いや、僕がにタメ口なんて恐れ多い……」

「なんでー?」


 画面を見る彼の横顔が、一瞬少し悲しそうに見えて


「……僕はバケモノだから」

「え? 何聞こえない」


 って、ステージがはじまってる。たしかこれ、変な生き物たちを指揮して、アイテムを自陣まで運ぶゲームだったな。ピンク色で羽の生えた子がお気に入りだったけど、今作もちゃんといるみたい。


 って、

「うわー!」


 犬が突進してきた。

この作品に、最初のコメントを書いてみませんか?