🌷わたしが導く幸せな結婚～生と死の境界の中で……🌷

🍀みゆき🍀

恋愛スクールラブ

2024年10月28日
公開日

5.2万字
連載中

あらすじ【あらすじ】現世で大切な人を失った主人公の陽日。突然にも、母親を失い哀しみの日々を過ごしていた。とはいえ、父親と共に進めていた研究を疎かにするわけにもいかず、仕方なく仲間と共に過去へ物体を転移する開発に取り掛かかっていた。こうして、寝る間を惜しみ開発に没頭するも、悲しくも実現には至らず。しかし、どうしても諦めきれなかった陽日は、何度も実験を繰り返す内にあることを閃いた。それは、当初計画していた過去や未来を行き来する時間旅行《タイムトラベル》ではなく、自分自身の意識だけを時空へ移動させるという《タイムリープ》の開発に切り替えたのであった。なぜなら、この方法だとリスクも少なく、時空のゆがみを最小限に抑えられるというもの。よって、時間さえかければ、実現の可能性はある。これにより、陽日は物体転移から意識転送へと開発を切り替えることにした。そして、どうにか試作品まではこぎつけた。あと少し……あと少しで目的が果たせるのだが…………。けれど、陽日には時間がなかった。ゆえに、ある事情から自らで試作品を試すことになる。ところが、それは1度しか使用出来ない片道切符。意識を転送すれば、脳は破壊され現世の肉体も崩壊してしまう恐れがある。では何故、そのようなものを作ろうと思ったのか？それよりもまず、過去に戻るということは、タイムパラドックスが発生するのではないだろうか。であるなら何度繰り返そうが元に戻そうとする作用が発生するはず。たしかに、過去に物体を移動させた時点で次元に歪みが生じ、なにかの働きが時間を戻そうとする。とはいえ、意識のみの転送であればタイムパラドックスを解消することができるかも知れない。こう考えた陽日は、物体ではなく意識のみを飛ばそうと計画を変更したという。ところが、それとて過去で干渉をおこなえば何かの作用が発生するに違いない。では、どうすれば…………。だが、陽日には秘策があった。現世で起きたことは一切変えず、変えるものはただ一つ。それは一体、なにを改変しようというのであろうか。こうして、陽日は転送装置に座標を打ち込むと、カプセルに仰向けになった。すると、機械に仕込まれた電磁コイルが動き出し、周囲を高速で回転し始める。そして、片道切符を理解したうえで、ゆっくりと目を閉じた…………。

第1話　懐かしの記憶

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