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042  実況のおふたりは寝る直前


*>>三人称視点




『おはよぉー』


『う、うんおはよう』



『おやすみー…。すぴー』


『寝ないで!!実況始まってるから!!』



『アキアカネ…。うるさい』


辛辣しんらつゥー!ヒカリ!!寝てたのはわかるけど起きて!私たちの出番だよ!』



『すぴー…』


『あぁもう!ってもう戦闘始まってるから!え、えーとっ!皆さんこんばんは!唐突に始まった緊急クエスト!実況は私、アキアカネと!…』



『すぴー…』


『ヒカリでお送り致しまーす!!起きてっ!?』



『あと5分…』


『もうっ!私だって眠い…。っこの緊急クエストは私も一切情報がありません!さて黒龍が早速攻撃を仕掛けていますっ!参加者はハルトさん。アリアさん。ビュアさん。ナユカさんです!』



『ん…?ナユカ?』


『まずは4人とも回避!前衛はハルトさんとナユカさんが、後衛はアリアさんが担当するようです!!ビュアさんは中衛ですかね?』



『ハルトは、The近距離が得意。ビュアさんはスピード?よりのヒット アンド アウェイ。アリアはでかいの放つつもり。ナユカ…。は分からない。今日始めたばかり。でも飛び方。変?』


『あ、起きた。…そうですね。この中では圧倒的にナユカさんが色々な意味で目立っています!1つ目に飛び方ですが…。あれはいったいなんでしょう?』



『〔ジャンプ〕?空を踏み台にして飛べる。スキル?だった?』


『そんなスキルあったの?』



『〔ジャンプ〕のスキル。は知ってた。でもあんなことできるのは。初めて知った』


『なるほど、彼女は今日始めたばかりらしいので、バリバリの初心者なのですが…。心做こころなしか私の目には初心者には見えないのですが?黒龍に超近距離で回避盾でしょうか?上手く立ち回っています』



『ん、上手い。ちゃんと味方。位置も見えてる』


『対して黒龍への攻撃はなかなか通りずらい印象です。こちらからは見えている黒龍のHPバーはほとんど動いていません』



『なかなか面倒。咆哮…。うるさい。あとハルト…。動かない』


『確かにハルトさんはあまり攻撃していません』



『たぶん、ナユカの動きに驚いてる。集中力が欠けてる。そろそろ戻る?』


『あっと!ナユカさんが攻防の最中、大きく上に〔ジャンプ〕!そこにすかさずハルトさんが剣鬼「一」を〔装備〕したー!そのままふところに一閃!おお!黒龍に結構いいダメージが入った!』



『戻った』


『そのまま今度はナユカさんに変わり、ハルトさんが超近距離で黒龍と戦っている!』




『ハルトが使ってる【剣ノ弾幕流儀ケンノダンマクリュウギ】。〔斬〕〔風〕〔条件〕〔散らす〕〔集める〕〔曲げる〕は解る。でも〔気力〕って何?』


『そもそも剣に魔法付与なんて出来ましたっけ?』




『出来ない。現状不可能…。でもしてる』


『それに〔気力〕が関係していると?』




『ん、予想。〔魔力〕。ベクトルが違う』


『それじゃあ新発見じゃないですか!!』




『違うかも。しれない…』


『っ!!ブレス!???ハルトさん避けない!』





『…』


『な…!?ブレスを…。切ってる…?』




『これも〔気力〕?』


『おっと!咆哮!今度は黒龍が空を飛んだ!!そのままハルトさんの上を取り上空からまたもやブレスを…あ、ちがう!!分裂してハルトさんに火の玉が襲いかかる!』



『ハルト。冷静。しっかり切った』


『これも一刀両断!!』




『でも周りが火の海』


『おっと!今度はその火炎ダメージをナユカさんが受けている!』




『あたふた』


『そこに近寄るビュアさん!そして思いっきりお水をぶっかけたーーー!』




『んっ、わざと。あれ』


『でもそのおかげでダメージは最小限で収まりました。そのまま、また黒龍を追いかけて行く!ナユカさんは黒龍左側から回り込むような動き!対してビュアさんはある程度の距離を稼ぎながらもしっかり魔弾を当てていく!』



『アリア。周り燃えてる』


『おっとー。ビュアさんが気付いてかアリアさんにもお水をぶっかけに行く!?あっ!ブレスがっ!?』



『間に合わない』


『っ!ナユカさんがブレスとの合間に入る!!』



無謀むぼう


『おっとっ!!?弾幕で対抗!!しかしブレス相手に爆発魔弾だけではすぐに押され始める!』



『いや、まにあった』


『黒龍の後頭部をハルトさんがフルスイーーングッ!いい音がして黒龍はブレスを吐きながらお辞儀の姿勢だー!』




『3人とも無事』


『なんということでしょう!2人の即興そっきょうによるファインプレーです!』



『ハルト。いい判断』


『そしてアリアさんの長ーーーい詠唱も終了!ぶっぱなす!』



『その前にビュアさんのバインドアタック。でもあれじゃあ無理』



『!!?』


『!??』



『な、なんでしょうか?スキルの2重がけですか?』


『今、見て、る』



『…』


『出た…【イムーバブル・モデルImmovable model】〔停止〕〔魔法陣〕〔拡散〕〔設置〕〔起動〕〔連動〕〔硬化〕〔粘着〕そして〔霊力〕?これが原因?』



『何それ?』


『…分からない。気力と同じ匂い。ビュアさんは黒龍と戦いながら〔魔法陣〕仕込んでたのは知ってた。でもこれ。知らない』



『なんか色々非常識なことが起きてるぞー!?』


『ん、要研究』



『そしてアリアさんの豪雨「ウォーターハザードエリア」が炸裂ーーーーー!って威力がおかしーーーーー!』


『4人巻き込まれる』



『アリアさんは予期していたのか結界を張った!みんなその後ろへ…!?ナユカさんがそのまま逃げるー!?』


『〔ジャンプ〕滞空できない?』



『なるほど…。ナユカさんかなりピンチ!』


『絶望的。上隕石。下津波。火の海。訂正。海』



『言ってる場合か!!』


『あれ?』




『ナユカさん弾幕を上空に展開!そのまま逃げ…』


『避けた!?』




『え?いったい何が?』


『避けた…』



『避けたとは?』


『飛んできた岩。避けた』



『ナユカさんが?』


『ん』





『真っ暗ですよ?岩。見えないですよね?』


『弾幕…。展開。それに岩当たる。弾幕消える。それで岩来るとこ…。予測でかわしてる』




『んー?』


『人間?』




『あれ?ナユカさん目が…』


『また避けた!?』




『え?ほんとに避けてるんですか?』


『ん!』



『嘘…。そんなこと出来るわけないじゃないですか』


『どんどん激しくなっていく。なぜナユカ。生きてる?』




『…』


『ほんとに?…全部?』




『…』


『全部…。避けきった…』






『…』








『はっ!?く、クリアーー!見事緊急クエストをクリアしましたーーー!』


『ん。凄かった』




『そうですねー。なんか驚きの連続でした。MVPはアリアさんということですけど』


『ん。アリア。一撃で黒龍の体力。いっぱい削る攻撃。あの短時間で打ち込んだ。でも他の3人もなかなか良かった』



『いい戦いが見れました』


『眠い…』



『はーい。それでは実況の方は以上でーす』


『おやすみ…』




『そうですね。私も眠い』


『すぴー…』




『いや、ログアウトしてから寝なさい』


『すぴー…』




『皆さんおやすみー!』






第1章 ~完~

魅力編

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