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T052  ナユカVSハルト 【煌星流姫「ペンタゴンスター」】


「それじゃあ2人とも準備はいい〜?」


「うん!大丈夫」


「いつでもいいぜ?」


 私とハルトさんはたがいに10mくらい離れて向き合う。


「セット出来ました。バリアを張ります」


 ビュアさんがバトルの準備を整え、こちらに振り返る。


『おっ、待ってました!』

『ナユカちゃん頑張れー!!』

『ハルトなんてひとひねりだ!』

『カワイイ』


 コメントも継続で流れている。ただしバトルが始まったらいったん見えないようにするつもりだよ。見る暇無さそうだし?


「俺へのヘイト多くね‪w?さっきから」


「バトル開始まで…3…2…1…スタート!!」



 ハルトさんを無視して無情にもカウントダウンを開始するビュアさん。


 スタートと同時に私とハルトさんをへだてるバリアが消失する。そしてその瞬間にハルトさんは私に向かって一直線に…


「【瞬会しゅんかい】!!」

「〔ジャンプ〕!!」


 あっぶね〜!いきなり目の前に現れるとかビビるわッ!しかも一瞬で距離詰めてきてついでに左右に逃げられないように弾幕広げられてるし!!逃げ場は上だけ…。誘導されてるわッ!


「【伝振でんしん・集】!」


「はっ!!〔ジャンプ〕!!」


 そのままの勢いで、今度は地面をハルトさんが殴る。強烈きょうれつなパンチの振動で浮き上がってきた土弾。それは振動が波紋のように伝わった地面から出てきた。それは全て波紋のように浮き上がり、そこからその波紋の中心に帰ってくるように土弾が迫ってくる。。そのほぼ中心点直上にいる私は全方位から襲う土弾を〔ジャンプ〕でかわした。


「ありゃ?それも避けれるのかよ‪w。普通の〔飛行〕だと脱出まで間に合わないんだがなー。さすが〔ジャンプ〕」


 確かに〔ジャンプ〕だから真上に飛んで囲まれる前に飛び出せたね。初見殺しもいいとこだ。


 私も攻撃しないとね?私は上昇しながら、竜巻のようにクルクル回り、両手から弾幕を次々に周りに飛ばす。ちょうど真下にいるハルトさんを囲うように弾幕を飛ばし、地面に当たる瞬間〔直角〕で全てハルトさんの方へ曲げる。


「〔装備〕剣鬼「はじめ」!…はッ!!」


 持ち出した剣を円を描くように横に一閃。それで全てを切り捨てるハルトさん。そのまま〔飛行〕で一直線に向かってくる。


 一撃で全部消えたし!なら!私の初技だよ!



*>>三人称視点




「【煌星流姫こうせいりゅうき「ペンタゴンスター」】!」


 ナユカがそう唱えた瞬間!


パァンタタタタタタッ!!



 ナユカの速度が目に追えない速度で急速に上昇し即座に〔ジャンプ〕を7回発動。一回目で下から見て少し前へ。

 すぐに2回目の〔ジャンプ〕そして同時に〔魔法陣〕作成、それをあと4回。ペンタゴン、つまり五角形のそれぞれの頂点を対角に跳んでいく。


 ナユカが一瞬にして描いたのは大きな〔星〕。その全ての頂点には〔魔法陣〕がきらめいていた。その大きな星は、なおも高速で跳んでいくナユカに〔連動〕しその後ろをついて行く。ハルトはナユカを追いかけるが、そこに今度は〔魔法陣〕から弾幕が放たれだした。


 〔星〕の形をした弾幕が〔魔法陣〕から放たれ、ユラユラと〔舞う〕ように落ちていく。あるものは〔舞う〕さなかに〔止める〕。あるものは舞わずに一直線にハルトを狙って降ってくる〔星〕の弾幕。


 それははたから見たら、きらめくあまの川のようで…




 ユキ達の目には、天の川は彦星ハルトが近づこうとしていた織姫ナユカへの進路を妨害するように見えていた。




 さらにナユカはその状態から辺り一面に星を広げていく。ハルトはいままで様子見で〔気力〕単発で弾幕を斬っていた今までとは違い。


「ッ!?【気力纏い】!」


 常時〔気力〕を纏わせ、いつでも剣で魔弾の核を狙えるようにシフトチェンジした。



 天の川に剣で星を斬ったり、殴って飛ばし、躱し。何とか耐えるハルトであったが、だんだん被弾が増えていく。


(なんだッ?この星キラキラしてるし、それにユラユラ降ってくるから軌道が読みずらすぎるッ!!しかも何個かその場で止まるわ。急に軌道変更するわでダメージが!!?)


 「ちっ!!?こうなったら本体だッ!【迅剣ノ空断ジンケンノクウダン】!」



 ハルトはいったん後退(降下)し剣鬼「一」を自分の顔の横へ。相手に切っ先を向け地面に着地する。


 そしてハルトは一瞬消え。気付いたらナユカの目前にハルト剣が。



「抜けてしまえばッ!!無防備だろ?」


「ふふっ」



「はっ!?」


 ハルトはこの対面した直後、嫌な予感がして剣を引き戻し離れようとするが1回入ったモーションは〔瞬歩〕の影響えいきょうで戻せずそのまま剣を突き刺す。




「その速さでも私は躱せる!」




キンッッ!




 ナユカはハルトの突きを〔スーパーアクセル〕と〔ジャンプ〕を使い〔蹴り〕あげる。


「は!!?」


「スキあり〜!!」


 剣を下からとてつもない速度で蹴りあげられたハルトは両手も衝撃で頭上に上がりきっている。無防備になったハルトをナユカがバク転のように体制を戻し魔弾を放った。




ドドンッ!!




 〔爆発〕の魔弾をくらい落下していくハルト!着弾の直前に刺し違えるようにナユカに魔弾を飛ばすことに成功し、それを爆発の影からナユカにぶつける。


「うっ!?」


 その魔弾はナユカのお腹に直撃。ナユカは少なくないダメージを負い。HPの3割を持っていかれる。その衝撃で【煌星流姫「ペンタゴンスター」】がきれる。


 対して、〔気力〕を纏っているハルトは、あんなに被弾してもHPの4割がまだ残っていた。


 両者は距離をとる。



*>>ナユカ視点




 痛たた…、あのタイミングで撃ってくるとは予想外だったよ…。新技もさっきのできれちゃったし。それにMPがもう少な…。あれ?まただ?練習の時はほぼ空だったのに。まだMPが4割残ってる…。やっぱりあれのせいかな…?



ステータス



ーーーー



名前 ナユカ


所持金 154800G



HP 0├──────╂────┤


MP 0├────╂──────┤




《スキル》


『パッシブ』


「原型」

魔力


「強化系」

体力強化


「生活系」

食べる


『アクティブ』


「属性系」

火 火炎 爆発 光 風


「鑑定系」

植物鑑定


「色彩系」

赤 青 緑 紫 桜


「動作系」躱す 回す 伸ばす 直角 止める 減速 連動 集合 舞う 帰還 条件 打ち上げ


「設置系」

魔法陣


「音響系」

歌唱 効果音


「表示系」

地図 表示


「部位系」


「命名系」

技名


「剣術系」

短剣術


「造形系」


「体術系」

受け身 叩く ジャンプ スーパーアクセル 蹴る




『?』

魅力 鍛治


ーーーー



煌星流姫こうせいりゅうき「ペンタゴンスター」】


 モデル:七夕。織姫と彦星より。


 構成:〔スーパーアクセル〕〔ジャンプ〕×5同時に〔魔法陣〕を〔星〕形に配置。ナユカの位置に〔連動〕。〔魅力〕。魔法陣はMPを直接消費。


 魔法陣内容:[内容1:魔弾生成無限=下方向=ランダム、〔光〕属性、大きさ=通常、〔星〕形、〔舞う〕、〔躱す〕

内容2:魔弾生成無限=下方向=相手プレイヤー、〔光〕属性、大きさ=通常、〔星〕型

内容3:魔弾生成無限=下方向=ランダム、〔光〕属性、大きさ=通常、〔星〕型、〔舞う〕、〔止める〕内容比率7:1:2]


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