「ほ、ほんとに我々でもこの星の「スキル」と言うやつを使えるのだな…」
ノアに戻って来た私達は、「来訪者」であるヒイロさんがオーブを入手し、スキルを使えたことの
その光景を見たアリオト艦長の第一声がさっきのセリフだ。
「これで、私たちと同じように力が使えることが確認できたわけだけど〜。まだ不確定な部分もあるからなんとも言えないね〜」
「わかっている」
ユキが言っていることはたぶん。来訪者はHPを全損するとどうなるのか。という点だ。
こればかりは試す訳にはいかず、試してもし万が一、復活しませんでしたー。じゃ冗談じゃあ済まされない。
そんなユキの考えていることを
「あ、そういえば〜。この星に移住するにしても土地がいるでしょ〜?」
「そうだな。今は船内の居住区だが、この「ノアNo.2」だけでかなりの人間がいる。いっぺんに、とは言わないが出来れば少しづつ土地を貰えないだろうか?」
「あ〜…。それのことなんだけど、このあたりは既に私たちが土地を買ってきたからね〜。後でここら辺を街に変えて行こうと思ってるよ」
ユキがアリオト艦長の隣で、奥に見える博物館を見ながら答える。
「既に手を打たれていたか。さすがですな」
「言い出しっぺはナユカだけどね〜」
「ナユカ殿。感謝する」
「う、うん。街作ったりとか楽しそうだったし」
実際これはほんとだよ?この周辺は元々詳しいし、土地もそれなりにあるしね?私たちで街を作れたら、楽しそうじゃん!
もちろん、私たち6人とノアの人達じゃあ無理かもしれないけど、他にも色んなプレイヤーと一緒にゲームを楽しみたい。
大会で戦ったりした人達もいるけど、別に協力プレイしちゃいけないってわけじゃない。
私の周りにはどんな人達が集まるかな?
「試しに私たちが購入した土地では、戦闘はできないようにしてるから散策してみてもいいかもね?その時は6人の誰か同伴で〜」
「そうしよう。ニア!すぐに部隊編成をしてくれ」
「は!」
アリオト艦長がそういうと、ニアと呼ばれた人が素早くノアの中に入っていった。
「ナユカ〜。これから忙しくなるからね〜?」
「いいけど何するの?」
少しして今度はユキが私に向かって話しかけてきた。あ、なんかすごい意地悪そうな笑顔でこちらを見ている。
「そりゃ〜もちろん。私と一緒に他のプレイヤーを巻き込みに行くんだよ〜?言い出しっぺさん?」
「うげっ…。私も?」
「その方が協力してくれるんだよ〜」
?
私がついて行ったところでそんな変わらないでしょ?
そのあと、一旦6人でそれぞれ役割分担をする。
・私、ユキはこれから他のプレイヤーとコンタクトを取りに行く。
・ハルトさんはアリオト艦長の部下の人と一緒に博物館の周辺を
・アリアさんとヒイロさんとその他の部下の人は、安全第一でオーブの取得をする意味も込めて闘技場に。危なくなったらすぐに私たちが駆けつけるようにする。
・ビュアさんはアリオト艦長と生配信でこのことを大々的に世間に広げ、他のノア周辺にいるプレイヤーも出来れば同じことをして欲しいと言う種を伝える。
・ミカちゃんは1人単独で、未だに謎な部分がある「大規模戦闘システム」を調べに行ってもらう。
こんな感じらしい。
「私たちは他のプレイヤーとコンタクトって言ってたけど…。あてはあるの?」
ユキがフレンドをほとんど持ってないのは知ってるからね。そんなユキに今からアポとって会えるようなプレイヤーがいるのか疑問だ。
「そんなの闘技場に行けば結構いるよ〜?」
「あ、そっか」
「適当に観察して〜、この人興味あるな〜ってナユカが思ったら言ってよ〜!そしたらそいつと話してみるから」
「別に誰でもいいけどね?」
「んじゃ!直感で〜」
結局そこにたどり着くんだね!?
初めから適当に選んで判断するつもりだったな?
「今必要な人材は〜、生産職…。しかも〔建築〕って感じの人。それとNPCの護衛とかをしてくれるそこそこ統率の取れたギルドとコンタクトを取りたいかな〜?」
「ふむふむ、なるほど。頑張って探そうかな。…直感で」
やっぱり、直感は大事!!
パッと見て光るものがあったらいいよね!気分はプロデューサーだよ!!
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博物館敷地内内容
中央:博物館(結構でかい)
南:博物館正面入り口及び各施設に繋がる道
南東:建物群(なんの建物かは不明)
東:研究所(博物館よりは小さいけどかなりの大きさ)
北東:少し縦長な丸い建物(なにこれ?)
西:空き地(と言ってもパッと見小さい草原みたい)
南西:巨体グラウンド(なにかの実験する時用)
北西:小さな運動公園的ななにか
北:森
周囲:林
外北北東:ノア
外南:入場ゲート
外北北西:那由花の家