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威療士リエリーの選択
威療士リエリーの選択
只野緋人/ウツユリン
SF空想科学
2024年11月22日
公開日
32.9万字
連載中
地球のパラレルワールド、惑星ルカリシア。 そこでは突如として人間が〈涙幽者/スペクター〉と呼ばれる狂暴な姿に変わってしまう現象が知られていた。 感情を『反転』させ、漆黒の巨狼人と化したスペクターは、ただ己が飢えを満たすため、愛する者の血肉を求め慟哭する――。 そんなスペクターを“救命”するために創立された専門職――威療士/レンジャーは日々、市民とスペクターの命を守るべく、己が命をかけ闘う。 その背に、レンジャーたる証〈双翼の蒼衣/ユニフォーム〉をはためかせて――。 ――時は、ルカリシア歴2024年。レンジャー誕生の地・北米合州国。 史上最年少の〈威療助手/レジデント〉少女・リエリーは、16歳の誕生日を間近に控え、鼻息を荒くしていた。 「これで、レンジャーライセンステストを受けられるッ!」 そう、リエリーの長年の目標こそ、ライセンステストを受け、晴れて正式なレンジャーになることだった。 だからこそ、大人たちが勝手に決めた規則にも、歯をギシギシと鳴らしながら耐えてきたのだ。――だが、しかし。 「少し事情が変わってだねえ。これからレンジャーとなる者は、最低でも3名のチームを組むことが決定事項となったんだよ」 「……はぁ~っ?!」 ――その頃、日本では、レンジャー養成校〈ホープ・アカデミー〉の卒業を控えた“落ちこぼれ”の訓練生兄妹・勇義と一季が、卒業実習先を見つけられずに焦っていた。 「お兄ちゃん、どうしよ。わたし、“闇レンジャー”になるしかないのかな!?」 「うっしゃあ~! カズがなるならオレもなるぜッ!」 ――数奇な巡り合わせによって邂逅することとなる3人。 やがて想定外の大事件が発生し、若きレンジャーたちは窮地に立たされてしまう。 果たして、彼らは命を救うことができるのか?! 救命 SF アクションで送る、異色の“威療ドラマ”。 ここに、堂々開幕――!

世界威療士競技大会 編

Prologue. 14 years ago.

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