「えーと……」
「
自分の実家となった東北の田舎の家で、
会わせる事が決まってから、一週間後の土曜日―――
まずは私と裕子さんがそのご両親を出迎えたのだが、父親はともかくとして、
母親と称する女性……
いや、まだ10代前半くらいにしか見えない少女を見て、2人で困惑していた。
「すいません、母は
「ていうかお母さん、その格好恥ずかしいでしょ!」
「何を言っているんだ!
これは母さんの実家の、伝統ある妖退治用の衣装で……!」
父親が息子と娘をたしなめるように話す。
確かに、コスプレと言っても差し支えない、巫女のような格好をしているけど。
「あら、違うわよあなた。これは私のただの趣味で」
「待って? 結婚歴30数年目にして初めて知る事実なんだけど?」
少女のような妻の答えに、武人のような
「え、だって……
こういう和服の方がその、あなたが燃え上がるから……」
「あー、それは間違いなく琉絆空殿に血が受け継がれております」
いつの間にかナイスバディの赤肌の鬼が会話に参加し、
「(うーん。確かに鬼の舞桜さんには似合いそうだけど)」
「(和装は日本の男の遺伝子に訴えかけるものがあるだべなあ)」
俺と
「おーい。男どもー。何かしゃべれー」
「取り敢えず、家に上がったらいかがでしょうか」
そこに倉ぼっこの理奈と
全員そろったところで、改めて家の中で顔合わせをする事になった。