しなの
BL現代BL
2025年01月01日
公開日
3.1万字
連載中
「ずっと、あなたのファンでした。でも今日から、あなたの恋人になってもいいですか?」
小説家・神長伊月(かみながいつき)は、締切明けに友人の店で出会った男を自分の部屋に誘うが、徹夜が祟ってそのまま朝まで寝落ちしてしまった。名前も覚えていない彼との間に何かあったのかなかったのかと考えていると、つけっぱなしだったテレビの中で、昨夜の男が食レポをしているのを見て驚く。彼は笹井洸一郎(ささいこういちろう)といって、テレビ局でアナウンサーとして働いていた。番組終了後、残されていたメモの番号に連絡すると、彼から連絡が。洸一郎は伊月のことを知っていた。「先生の作品に救われました」「初恋でした、十年前からずっと好きでした」と告白するも、それ以上は何も求めず去ってしまう。自分より十歳も若い洸一郎の告白を真面目に受け取れなかった伊月だったが、真面目な仕事ぶりに触れるうち、洸一郎の思いに応えたいと思うようになる。再会し、伊月も洸一郎に向き合うことで思いが通じ、ファンとその対象から恋人同士へと関係を進めることになる。