さて、次なる計画をどのように立てるか。
まずは舞佳に追加エッチをしたい。幸いにして実家の場所は知っているので偶然を装って会いに行くのはそれほど難しくない。
手駒ももっと増やさないと。
他のヒロイン達にどうやって接触するかも課題だな。主人公は俺を警戒しているだろうし、だいたい一緒にいる印象だから一人の時を狙わないと。
なんだか誘拐計画でも立てているかのような気分だ。
なんて色々と考えていたのだが……。
『突然ですがラッキーちゃーんす☆』
「ぬあっ⁉」
ザワッ
「ど、どうしたんだ……霧島……?」
授業中、退屈な教師の話す内容をぼんやりと聞いている最中にそれは起こった。
「ぁ……いや、なんでもないっす」
「そ、そうか……た、体調が悪いなら保健委員にいいなさい」
教師は何かを伺うようにこちらを見ている。
いや、そんなビクビクせんでも。ちょっと大声上げただけだろうに……。
ああ、これはあれか。俺が怖いのか。
まあ不良学園生で滅多に登校しない厳つい野郎は教師にとっても恐怖の対象だろう。
「あー、ちょっと保健室行ってきてもイイッスか?」
「あ、あああーー、もちろんだとも。行ってくるといいっ。保健委員は誰だったかな?」
教室全体が緊張の沈黙に包まれた。
そりゃぁこんなのと一緒に歩きたいとは思うまい。俺だって嫌だ。
「あー、いや、一人で行けるから大丈夫っす」
霧島ってどんだけ嫌われてるんだか。
どの教室も授業中なので、廊下は静寂に包まれている。
時折聞こえてくる教師の声が遠くに聞こえ、心が落ち着きを取り戻してきた。
「さっきの声はなんだったんだ?」
突然聞こえてきたアホ妖精の大声に思わず叫び声を上げてしまった。
おかげでクラス中から奇異な目にみられて完全に危険物扱いだ。
こうやって一人になった方が気楽でいい。
「ラッキーちゃーんす☆とか言ってたな。何が起こったんだろうか」
相変わらず妖精さんは必要以外のことを喋ってくれない。
だが一つだけ確実なのは、こいつが喋る時には必ず何か意味があるときだ。
ともかく何か探さないと。さて、ヒロインに関する何かに絞って探すべきか。
攻略ヒロインは
当然全員授業中だろうが、それが却って分かりやすいともいえる。
こんな静かな廊下で何かが起こっていたら確実に目に付くだろうからな。
「おや?」
と、そんなことを考えながらあちこちに目を配っていると、階段にほど近い廊下の片隅でうずくまっている人影を見つける。
「あれは……」
そこにうずくまっていたのは目に鮮やかな真っピンクの髪色。
丸まった背中は肩から腰にかけて非常に華奢で、一見するとデカい犬かと思うほどだ。
だが両脇から隠しきれないボヨンボヨンの塊が「ムリュゥウ」という効果音が聞こえてきそうなほどはみ出している。
「
「ひっ⁉ ぁ、えっと、
なんと攻略ヒロインの一人である
思わぬラッキーに喉がなった。