「やめてくれねえかあの見た目」
ニッケルは心底嫌そうに顔をしかめる。
「まあ何の意味があるんだあのケーブルという感じは……ある!」
「ちょっと私達の機体より大きくない? ヤダー!」
カリオとニッケルも
ブィイイイ!
近くに止まったのは宙に浮かぶバイクのような乗り物、エアバイクだ。それにカリオ達と地下から脱出したウドが、駆け寄って飛び乗る。
「すみません!
「なっ……ハァ!? おまえ……!」
ウドは大きく手を振ってその場を
「なんだアイツ!? もしかしてこれってアイツの
「と、とにかくビッグスーツ乗らなきゃマズくない!?」
キキキキキ……
何かが
「早いとこ乗っちまうぞカリオ、リンコ! もう俺は帰りてえ!」
三人は急ぎビッグスーツに飛び乗り、武器を構える。黒髪の機体は
(時間をかける意味はねえ!)
カリオは腰のビームソードに手をかけ、強く一歩
ギャギィン!
黒髪の機体の
ブシュー!!
(……!? なんだ、
カリオはクロジから伝わるフィードバックで、機体の異変を感じ取る。自身の肉体に伝わってきたのは痛みに加えて、冷感。
「離れろカリオ!」
ニッケルが後ろから
(
ニッケルは背中の「チョーク」を起動・分離させ、リンコも二丁のビームピストルを構える。黒髪の機体の周囲に
「
「
短く話す二人の横でリンコは白いガスに
(この程度の目くらましがリンコ様に通用するワケ……ん?)
ブオッ!
三人の目の前のガス雲の中から、赤色の
「散れ!」
ニッケルが叫ぶと同時に、三人はそれぞれ別方向に跳躍して散開する。三人との距離が開くと、黒髪の機体はまた大量の白い冷凍ガスを
「そういう戦い方か」
バシュゥ! バシュゥ!
ニッケルは二基のチョークからビームを撃つ。ビームがガス雲を
敵機が突撃してくるその一瞬で、リンコは敵機体を観察し、狙いを付ける。
(あれは……腰の両側に多分、スプレーガン。ガスタンクは前面には見当たらない、恐らく背面……なら!)
リンコはピストルの引き金を引く。狙うのは腰のスプレーガン本体。タンクを避ければ破壊後にガスが大量に漏れるのを回避できるはずだ。
バシュッバシュッバシュッバシュッ!
ビームピストルから緑色のビームが放たれる! ビームは黒髪の機体の腰、左右のスプレーガンに二発ずつ直撃。スプレーガンは原型がわからなくなるほど
「よし」
スプレーガンの破壊と同時に、カリオは黒髪の機体の側面から再度接近する。リンコの予想通り、ガスの
黒髪の機体は片足を強引に前へ踏み出し急ブレーキ、また強引にカリオの方へ
ギャギギィン!
爪がクロジに届くより先に、三つの剣閃が大の字を描くように、黒髪の機体のボディを
キキキキキ……
黒髪の機体の白いボディにつけられた、内部機構を破損させるほどの三本の深い
バシュゥ! バシュゥ! バシュゥ! バシュゥ! バシュゥ! バシュゥ!
無数のビームは敵機を四方から貫通。肩から腕がもげ、胸からは火花と何らかの液体が飛び出す。
キキキキキ……キ……キ……
それが
「……うむ」
「中々……」
「
三人の傭兵は自分達のチームワークを
(