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第19話 ダーク厶ーン

これは昔の砂の王国の小話・・砂の魔物が潜む王国


幼き兄妹を見て 国一番の占い師は笑って、長兄らと抗う者達に告げた


そなたらの望みは ‥不実なる暴君たる王族からこの国を救うことではなかったか?


では、その望みは叶うだろう…  幼き少年よ…

これは美しき者 心優しき者  

選ばれし供物  誰よりも美しき贄(にえ)  


もし、この王国に 血に酔いしれ、荒れ狂う暴王が立てば、この者を捧げよ… 

残酷な王への贄、生贄  

それゆえに この者は涙する  やがては その身は毒をはらみ

人を狂わせ王と王国さえも 滅ぼすだろう…


少女よ、幼き少女よ そなたは美しき者に良く似た太陽の光の加護を頂く者  


この者、この少女は鋼(はがね)の刃 


他の刃と共に立ち、やがては…暴王を鎮める 刃の一本  


血まみれの刃に その足もとにあるのは 

そなた達の刃に倒れた暴王と・・

王と共に滅びる運命(さだめ)の美しき贄(にえ)たる者


そなたの誰より愛しき兄                       

少女の、そなたの背負うはずの闇の定めを引き受けた 美しき、哀れなる者


『その贄(にえ)となりし者に涙せよ』 


『さすれば…新しき王国はそなた達のもの』



だが、しかし供物たる者を救いたければ… 


続きは 

笑って、一番上の兄のみにそっと告げた・・

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