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嫉妬と喧嘩と仲直り
嫉妬と喧嘩と仲直り
華愁
BL現代BL
2025年05月25日
公開日
620字
完結済
お前はノンケだから無理に 俺と付き合ってくれてるんだと思ってた。 年上なのに情けねぇなぁ……

嫉妬と喧嘩と仲直り

かっこ悪ぃ~


俺は今四つ下の恋人に振り回されている。


いや違うか……


俺が勝手に嫉妬してるだけだ。


ダチの妹のダチにあたる恋人は所謂ノンケ。


それでも、俺がしつこく告ったからか

今こうして恋人の座を

手に入れたわけだが、

ある日のデート中に“元カノ”と遭遇して

楽しそうに話すあいつと喧嘩になった。


理由は俺の言葉。


「お前、まだ元カノに未練あるんじゃないか?」


この言葉が喧嘩の発端になり

近所迷惑なんて考えずに

怒鳴りあった……


「そんなわけないだろう!!


好きじゃなきゃ、わさわざ男のあんたとなんか

付き合うわけないじゃん」


こいつはキレると敬語が外れる。


そして、先に折れるのも俺。


「悪い、本気で言ったわけじゃないんだ

あまりにも楽しそうに

話してたから嫉妬したんだ……


お前は元々ノンケだし若いから

いくらでもやり直せるだろう?」


本気で言ったわけじゃないのも

そう思ったのも本当だ。


十代最後の恋人が俺みたいな

年上の男でいいのかと悩んだ。


「はぁ~


成る程、俺が同情であんたと

付き合ってるとそう思われてたわけか」


当たっているから言い返しようがない……


俯く俺に近付いて顔を上げさせると

唇に軽くキスした。


「俺は同情で男と付き合えません。


最初は冗談かとも思いましたけど

何度も何度も言ってくれて本気なんだって

わかったから告白に同意したんです」


敬語に戻ってる。


「俺が悪かった」


こいつの気持ちを一瞬でも疑っちまった俺は

自分に自信がないんだ。


「解ってくれればそれでいいですよ」


この後は秘密だ。

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