「あー、まー、そうなのかもしれへんけど……。あんま外に出るのはおススメ出来へんな」
雄介はそう言うとソファーに寄りかかった。
「ま、いいや……みんな疲れてるんだし、今日はもう寝ようぜ。どうせ、二十一時には電気消されちまうんだしさ」
「せやな」
「そうだな」
望はご飯を食べ終えると三人はベッドに向かった。そしてベッドの上に横になった。
「和也は元気になったのはいいけど、ちゃんと布団掛けて寝るんだぞ!」
「はいはい……分かってますよ」
「はい、一回でいいんだよっ!」
そう言いながら望は下から上へと和也のベッドの底を蹴り上げた。
「ちょ、痛ったー!」
その望の行動にわざとだと気づいた和也は大袈裟な声を上げた。
「声でけぇっていうのっ!」
「望が悪いんだろうが……」
「俺、悪くねぇもん。ま、いいや、とりあえず今は寝ようぜ」
「まったく……お前等もガキやんな」
雄介は二人の子供のような争いにクスクスと笑った。
「ほなら、俺もー、ラブラ……」
雄介が最後まで言わないうちに望は雄介のお腹へと軽くパンチをした。
「……ブしよ」
殴られた中でも言葉を続ける雄介。
「ラブラブとかっしてる場合じゃねぇだろうが……。お前もさっさと寝ろよ」
望はそう言ったが、布団だけは隣で寝る雄介に掛け、そしてそのまま望は雄介の体へと引っ付いた。
「……!? 望……!?」
そう望は雄介に声をかけられたが、返事がない。もう本当に寝てしまったのであろう。
「もう、寝てしもうたんか?」