そう和也は裕実の言葉に納得すると、和也は裕実に説明しながらシートベルトを付けて行く。
「こうやるんだ……簡単だっただろ?」
そう優しく言う和也に裕実は安心したのか、
「あ、はい! ありがとうございます!」
そうお礼を言うのだ。
そしてシートベルトもちゃんと締めてから和也は車を走らせる。
「裕実は何か嫌いな物とかあるのか?」
「特にはないですよ」
「じゃあ、他に何処か、ココに行きたい! っていうお店とかはあるのか?」
「んー、和也さんが連れて行ってくれる場所ならどこにでも……」
そう裕実の方は素で言っているのか、そこの所はまだ分からないのだが和也からしてみたら一番嬉しい言葉だったのかもしれない。
「あ、ああ……。じゃあさ、焼肉が食べたい気分だからさ、そこでいいか?」
「あ、はい! 僕的にはそこで構いませんよ……って、まさか、和也さんは焼肉でも食べて、精力を付けようとかって思ってませんか?」
今の裕実の言葉に吹きそうになる和也。
確かに和也は焼肉が食べたいとは言ったのだが和也からしてみたら、こう下心があって言った訳ではない。ただ単に自分が食べたい物を言っただけで裕実にはそう取られてしまい笑ってしまったというところだろう。
裕実とこうやって出掛ける事は今までなかったのだが裕実という人物は天然なんであろう。と思う所だ。