「俺はもう怒ってねぇし、お前が好きなようにしていいしよ。その変わり、腕は気を付けてくれよ。俺からはそれだけだからさ」
望はそう言うと雄介に笑顔を向ける。
「ホンマ、ゴメンな。どうせやるんやったら、望にも気持ち良うなって欲しいって思うてしもうたんや。ホンマに望がリードしてくれるのは嬉しいねんけど、やっぱ、こういうことは二人での方がええやろうしなぁ。もちろん、今日は望にも俺のこと気持ち良くしてもらうつもりでいるしな。とりあえず、先に望に気持ち良くなってもらいたいんや」
雄介はそう言うと、望の胸にある突起を口に含み吸い上げる。
「……ン! ぁ……」
いきなり雄介に胸の突起を吸い上げられた望は無意識に声を上げてしまっていた。
「今日は可愛い声、いきなり出しとるやんかぁ」
「お、お前が……いきなり、吸い上げるからだろ……っ」
「望って、胸弱かったんやっけな?」
その雄介の質問に望は顔を赤くし雄介のことを睨み上げるのだが、瞳を潤ませたままでは、あまり説得力が無いというところであろう。
「何か言いたそうな目しとるな?」
雄介は望が言いたいことが分かっているのか、いないのか雄介は望に問う。
「ぁ……その、な……今日の雄介はいつもと違うって思っただけだ……」
「意地悪やって言いたいねんやろ?」
望は雄介の言葉に頭を頷かせる。
「たまには意地悪なこと言うてもええかなぁ? って思うたんやけど……ダメか?」
「そ、そんなこと聞くなよ。雄介がそうしたいんなら、それを突き通せ……俺はどんなお前でも嫌いにはならないからよ。それに、一々、人の顔色窺うなよ。俺はお前に何されても平気だからさ」
「ホンマ、ありがとうな。せやな、望の言う通りやわぁ。ついつい、俺は人の顔色を窺ってちゃアカンよな。望も俺の悪いとこどんどん言うて来てええからな。言われたこと直していくし。 望の理想の男になりたいしな」
「別に悪いとこを言った訳じゃねぇんだけど……。あ、んー、勢いで言ったことだしな」
「勢いで言うてしまったことなら尚更や。勢いで言うたってことは望が常に思うていたことやろうしな」