目次
ブックマーク
応援する
1
コメント
シェア
通報
シンデレラボーイ
シンデレラボーイ
掛川ゆうき
BL現代BL
2025年06月06日
公開日
1.8万字
連載中
大学に入り、深夜のコンビニで働いていた主人公だったのだが、そこへホスト風の男が毎日のようにコンビニに来るようになった。常連っていうだけあって、次第に話すように、すると幼馴染だったっていうことが判明。そこから再び二人は……。

第1話

「ふぁー……」


 とコンビニのレジで欠伸するのは北村 薙(きたむら なぎ)だ。


 今薙はコンビニでバイトしていて、今は夜中の三時。


 薙は夜の二十二時から仕事を始めて終わるのは朝の六時だ。夜中のこの時間は一番眠い時間でもある。


 この時間は店内に人が居るか居ないか位で暇な時間帯。だからなのか本当に眠くなってくる。


 薙が暇そうに欠伸をしているとコンビニの入口でベルが鳴り誰か人が来たようだ。コンビニ内にチャイムが鳴り響いたのだから。


「いらっしゃいませー」


 そう一応業務的に言うのだが、今迄、半分眠そうになっていた薙は目を見開く。


 そこには最近毎日のように来る客で薙のお気に入りのお客様だったからだ。


 いつも高そうなスーツを着込んで、だいたいこの時間に来るのだから、きっと近くで働いているホストだろう。


 いつも朝ご飯だか仕事帰りでお腹が空いているからなのか、この時間帯にほぼ毎日のようにコンビニで買い物をしていくお客様だ。


 その客が品物を選んだようでレジに来た。


 その客は薙より背が高く、やっぱりホストか何かをやっているのだからブランド物のスーツもだが、勿論見た目もカッコいい。


「いらっしゃいませ」


 薙はいつものように商品をレジ打ちしていると、今日は珍しくその客が声を掛けて来る。


「いつもこの時間にここで働いてるの?」


 いつもただの客としか思ってなかったのだが、その客に声を掛けられて薙は顔を上げるのだ。


「え? あ、まぁ……そうですけど……」


 とは答えるものの、あまりにもカッコ良すぎて見ていられなかった薙はいつものように無言で商品を袋へと入れていく。


 その客は「ふーん」とだけ答えて直ぐに出て行ってしまった。


 やはり何度見てもそのホストらしき客はカッコいい。


 薙の方はといえば男性なのにカッコいいという部類ではなく、どちらかといえば可愛い系だからこそ、こうカッコいい人に憧れてしまうのであろう。 そして毎日のようにそのホスト客に見惚れてしまうのかもしれない。 

この作品に、最初のコメントを書いてみませんか?