琥珀のアリス
恋愛現代恋愛
2025年06月07日
公開日
3.3万字
連載中
『こちら、他サイトからの転載作品になります』
高校二年生の夏。
授業をサボりすぎて教師に怒られた時雨月華(しぐれ るか)は、暑さから逃げるように校舎裏へと一人で向かう。
するとそこには少女が一人おり、その少女は何か悲しいことでもあったのか、膝を抱えて一人で泣いていた。
その少女が何故泣いているのか興味が湧いた月華は、持ち前のマイペースさで少女が泣いているにも関わらず話し掛けると、何とその少女は文武両道、容姿端麗で有名な同じクラスの夜月輝璃(よづき かがり)だった。
そんな高校一の有名人が一人で泣いている姿を見て、さらに興味が湧いた月華は、輝璃が泣いている理由について尋ねる。
「なんかあったの?」
「私…彼女がいるんだ」
泣いていた輝璃から聞かされた話は、これまで普通に生きてきた月華とは無縁の話で、だからこそ月華はもっと輝璃のことを知りたいと思うようになり、それからは自ら積極的に輝璃へと絡んでいくようになる。
そうして校舎裏という人気のない場所で偶然出会った二人は、最初はぎこちない友達から始まり、普通の友達に、そしてとあることをきっかけに浮気までしてしまうのであった。
月華は言った。
私は他人に興味がないのだと。
輝璃は言った。
私は本当の自分を見てくれる誰かと一緒にいたいのだと。
これは、他人に興味がなく、いつもつまらない日々を過ごしていた月華と、人気者がゆえに、普通の友人や恋人という関係に憧れている輝璃が、様々な経験をして成長していく物語り。
友達から始まり、浮気までしてしまった二人の関係は、果たしてどこへと行き着くのだろうか。
それはまだ、本人たちですら分からないのであった。