部屋の隅でばかり寝ていたレイナは、いつしか俺のベッドに潜り込んでくるようになった。
レイナは温かかった。温かいもののそばで寝るのは心地よかった。
犬でも猫でもそうだが、ペットと一緒に寝るのはいけないことなのだと思っていた。
俺は子どものころ、ラブラドール・レトリバーを飼っていたけれど、俺の母親は毛がつくからと言って、絶対に俺と彼女を一緒には寝させなかったのだ。
でもレイナはそれほど毛が抜けないからいい。
俺はそばで寝るだけでなく、レイナを抱き締めて寝るようになった。
爪が痛いときや鼻息がうるさいときもあるけれど、レイナを抱いていると、俺は熟睡できた。