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第42話 エピローグ

 こうして。


 亜希ちゃんが『絵から抜け出たみたい』と評してくれた私達の結婚式の写真が、ブライダル情報誌の片隅を飾った頃。


 私のお腹に、小さな命が宿った。

 エコー検査ではまだはっきりは分からないけれど、私は女の子だという気がしている。

 母は強しで、私よりも一足先にワーキング・マザーになり、バリバリ働いている亜希ちゃんは、「係長の産休中はお任せ下さい!」

なんて言ってくれる、頼もしい女に育ってしまった。


 妊娠が判った時、浴びせるほどのキスをくれた立真さんにはまだ相談してないけれど……。


 この子の名前。

 生まれてくる月と『あのコ』から“雪”の一字をもらいたい、なーんて思っている。


 だからね、

 早く私達の間に

 還っておいで?


 きっときっと、待ってるからーー。



(おわり)

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