「ツバキ、やりますね」
ワタシは、ツバキとマリアさんが清掃中のはずのプレイルームでお楽しみ中の現場を見つけてしまう。ドア越しでも聞こえるマリアさんの絶頂の声。ツバキ、マリアさんとヤりたいなら場所を選びなさい。職場でするなんてモラルがないですよ。
本当なら、あなたの
しかし、隔離病棟の禁止事項で、あなたは亜空間に入ることができない。もし、破ってしまったら、あなたは死ぬ。
死んでまで、マリアさんを抱く勇気は、あなたにはない。
ワタシにはありますけどね。
「おいおい、じじいの嫉妬か?」
「カレンさん」
まさか、こんなところでカレンさんと遭遇するなんて。
「おう、乳でかババァはお楽しみ中か。お前も飽きねぇよな。あんなババアのどこがいいんだよ?」
失態です。カレンさんに弱みを握られるなんて。
まぁ、これを知られたって痛くもないですがね。
「あなたにもいるでしょ。忘れられない想い人が……それと同じです」
痛いところを突かれたカレンさんは完全に沈黙しました。
そう、彼女はワタシには逆らえない。
「じじい、いい加減に
「ご心配なく、アイに探させています。しかし、純粋無垢は契約した情報意外不明なのです」
「はぁ? お前が契約したのにか?」
「契約した後は、契約者の情報は消去してます。契約を結んでしまえば、契約者の情報なんてゴミですよ。それにアイの
そう説明すると、カレンさんは残念そうな顔を浮かべる。
「ワタシも約束を守りますが、あなたも与えられた仕事は……」
「わかってるよ。邪魔な
啖呵を切ったカレンさんは、その場を後にする。
カレンさん、申し訳ありません。
ワタシは約束は守りますが、ウソはつきます。
あなたの探している純粋無垢の居場所は特定しています。アイの監視体制は、全ての異能力者の居場所や情報を管理できます。
しかし、あなたにまだ教えるわけいきません。
我々が
それまで働きバチとして、ワタシの手の上で愉快に踊っていてください。
「まぁ、ワタシも働きバチの一匹にしか過ぎないのですが……」