「またですか?」
「ええ、どうしても貴方の力が必要なんです」
「どうして?」
「最近ゲートから出るエーテル量が増加してるんだ」
「それで?」
御堂さんが口を開いた。
「モンスターも出没してるしそのエベルも上がってる、それに最近S級のハンターの最上級の力を持つ人が歳を理由で引退したんだ」
「それで僕にハンター協会に入ってほしいと?」
「はい」
「嬉しいことですが、僕は…」
「暗殺から身を引くことをお考えでは?」
「全てお見通しと言うわけですか」
「あんなことができて最近力を付けた人間は貴方しかいないので」
「そうですか、それで僕を警察に?」
「いや、ハンター協会に入ってくれれば警察には何も言いません」
「脅しですか?」
「そうともとれるかもしれませんね」
「僕は決してうぬぼれていないと自負しますが、それでもこの国を消そうと思えばできますよ」
「そうでしょうね」
「それが分かっていながら、強気に出るとは」
「貴方が一番分かってるのでは?」
「何を言ってるんですか?」
「いえ、ではこうしましょう」
御堂さんは名刺を渡して立ち上がった。
「一日だけ待ちます、明日ハンター協会の本部にいらしてください」
「分かりました」
「では」
御堂さん達は部屋から出ようとした際、に振り返って一言。
「見えないお友達にもよろしく」
「はい?」
「では」
そう言うと今度は去って行った。
『本当の所はどうなんだ?』
「光牙」
『お前のやりたいことはもう終わっただろ?』
「もう出てこないと思ったよ」
『そうか、で結局どうするんだ?』
「やり直そうと思う」
『そうか、ならそれでいい』
「ありがとう」
『ああ、これで俺が出るのは最後だ』
「ありがとう」
『ああ』
光牙は消えた、本当に最後だと思えるような最後だった。