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第2話 探しみつけた。

3年前に行きつけのバーでみつけた女性を今も探している。

あの日、うちの病院で検査結果を聞かずに帰った患者と連絡がつかないとお騒ぎだった。その女性が佐藤るかだった。佐藤るかは俺が惹かれている女性。

なぜ逃げた?なぜ連絡がつかない?何か悪い事に巻き込まれたのでは?考えをめぐらせたが‥‥見つからず、バーに入ると男性グループに絡まれていてドキッとしたがすぐに止めに入った。

彼女は「ありがとう」っと小さく呟き出て行こうとしたのを腕を掴んで引き止める。

「お詫びに1杯奢ってくれませんか?」

意地悪っぽく言う。

「もちろん。どうぞ。」

「飲み終わるまで付き合って下さい。」

「あっ。はい。同じものを下さい。」

こうして2人飲む機会ができラッキーって思ってた。少し彼女の様子がおかしい。恋人に振られたか?会社で嫌な事があったか?

「もう。私は終わりなんです。最後に優しくされたい。」

「いいよ。」

っと1夜をともにした。人生の中で1番素敵な夜だった。起きたら告白しようと思ったのに〜彼女はまた、いなくなっていた。

職権乱用だが会社も連絡先もわかるからすぐに連絡がとれると安心してしまい、2日間、仕事で連絡できず3日後に連絡するが会社は退職して携帯は繋がらなかった。調査会社に依頼して探させたり時間があればバーに顔を出したが見つからない。もう一度手がかりがないか彼女のカルテを見た。俺はなぜ早くカルテを見なかったのか頭に手をやり後悔した。2年半前に記載が追加されていた。田舎町の診療所から問い合わせがあったと‥‥‥。どうかここにいてくれ。明日その田舎町に行く事にする。

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