裏切りの代償 ~浮気したのはそっちのくせに、泣けば許されるとでも思ってんの?~
きなこもち
恋愛結婚生活
2025年07月25日
公開日
6万字
連載中
橘川灯里は、橘川湊斗の深い愛情と同時に、
その浮気による痛みを身をもって経験していた。
彼女は耐え忍び、ひっそりと離婚契約書にサインをさせることに成功する。
正式に離婚が決まったその時、灯里は冷徹な目で湊斗を見つめ、静かに告げた。
「湊斗、もう私にあんたなんかいらない。私の世界から出て行って」
湊斗はその言葉に衝撃を受け、動揺しながら目に涙をためて彼女を見つめる。
震える手で契約書を引き裂きながら、必死に言い返した。
「誰が離婚だ…!俺は同意しない!!」
一方、白金雅貴――財閥の権力者であり、手の届かぬ存在。
灯里は彼に関わりたくなかったが、何度も偶然のように彼と遭遇してしまう。
ある宴会で、灯里は酔いが回り、不注意にも彼のネクタイを引っ張ってしまう。
すると、白金はその場を支配するかのような冷徹な表情で彼女に近づき、耳元で低い声をささやいた。
「君の元夫が見てんだぞ。こんなことして、いいのか…?」