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ルナマーレの夢 最高のファン エルフィ作品
ルナマーレの夢 最高のファン エルフィ作品
古都綾音
恋愛結婚生活
2025年08月13日
公開日
823字
完結済
エルフィさんによる 蒼月のエレメントスピンオフ

第1話


第一章 月光の誓い


白い花が敷き詰められた回廊を、シャリーはゆっくりと歩く。

ヴェール越しに差し込む月光が、ドレスのレースと宝石を淡く輝かせ、その姿はまるで月の女神。

祭壇の前で待つライト様は、彼女を見つめたまま、まるで時間が止まったように動けなかった。


「…君が来てくれた」

その声は、優しさと安堵が混じり合った囁き。


司祭の声が静かに響く。

「あなたは、この人を生涯愛し、守り抜くことを誓いますか?」

ライト様は迷いなく答えた。

「誓う。どんな闇が訪れても、必ず君を照らす」


シャリーもまた微笑み、彼の手を握った。

「誓います。あなたが望む未来を、一緒に見続けます」


鐘の音と星空が、二人の誓いを永遠に刻んだ。



第二章 小さな約束


披露宴会場は、ルナマーレの海を望むテラス付きのホール。

賑やかな祝福の声の中、シャリーはライト様の袖を引いた。

「…ちょっと外に出ませんか?」


夜風がヴェールを揺らし、波音が二人を包む。

「今日、たくさんお祝いをもらったけど…私の一番の宝物は、あなたです」

ライト様はその手に口づけを落とした。

「なら、これから毎日、その宝物をもっと輝かせてみせよう」



第三章 港町ルナマーレ


古くから「月と海の町」と呼ばれる港町ルナマーレ。

恋人たちが訪れると永遠に結ばれるという伝承が残る。


新婚旅行で訪れた二人は、石畳の通りに並ぶ朝市や小さなカフェを歩き回った。

ある露店で、月の形をした取っ手の深い青の陶器カップを見つける。

「これ、家で蒼月ブレンドを飲むときに使おう」

二人はそのカップを抱きしめるように持ち、笑い合った。



第四章 蒼月の初夜ブレンド


夜、ルナマーレの海辺の宿。

窓から差し込む満月の光が波を銀色に染めている。


シャリーは小さなミルで、港町で手に入れた豆を挽き始めた。

「今日のために取っておいた、特別なブレンドよ」


カップを手にしたライト様は、一口飲んで微笑む。

「…香りが、君みたいだ」

二人は同じカップから交互に味わい、湯気と月光に包まれながら、静かに夜を過ごした。

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