目次
ブックマーク
応援する
2
コメント
シェア
通報
薔薇で作った百合の造花
薔薇で作った百合の造花
???
ゲームVRゲーム
2025年08月23日
公開日
970字
連載中
これはVRゲーム。 そう。ただのゲーム。 いろんなゲームワールドがあって、MMOのように様々な人との出会いがあって、別れもある。 軽い気持ちで始めたVRゲームは、俺に新しい世界を体験させることとなることを、この時の俺は知らなかった。 最初はただの暇つぶしのつもりだった。 友人に誘われて始めた最新のVRMMO──『Eternal Link Online』。 ログインした瞬間、目の前に広がる光景は、現実とは思えないほどの臨場感を持っていた。 鮮やかな草原の匂い、風に揺れる木々の音、 そして、数多くのプレイヤーが存在するゲームワールド。 ──この世界で、俺は“様々な体験をすることにいなるのだった。

ログイン

もし…


もしも自分の見た目を好きなように変えられるなら、俺は変われるのだろうか。

学校で多くのいじめを体験してきて、体に見える傷跡も増えた。


そんな俺でも、もしこの体を捨てることができるのなら、新しく生まれ変われるのだろうか?


もし…そんな世界があったなら…



そんな幻想を抱き続けて数年。

その幻想が実現することになる。


『Eternal Link Online』


それは、自分の見た目を自由に変えられることのできるVRMMO…人との交流を楽しむゲームだった。



------------------



「ふぅ…ついに届いたぞ…」


jungleで買ったVRゴーグルを段ボールから取り出し、電源を付ける。

ゴーグルを装着し説明書通りに初期設定を行いながら胸を高鳴らせている俺。


「このゲームが…楽しければいいな」


そんなことをつぶやきながら俺はPCでゲームを起動する。するとゴーグルにリンクされパソコンの映像をゴーグルで見ることができる。


【プレイヤーネームを決めてください】


「プレイヤーネーム…」


俺は元の世界に興味はない。ただ、この世界で平穏に過ごしたいだけ。

ただの町に住む村人Aでかまわない。


【?hatena?】


「これで良し」


匿名希望という意図を込めてその名前を入力しアカウントを作る。

すると視界が暗転しロードが入る。


しばらくすると【ホームをロード中】と出て、一つの部屋に飛ばされた。


「これが…VR…」


当たりを見渡すとおしゃれな家の内装が映し出される。

ふかふかそうなベッドにあったかそうな暖炉においしそうな料理が並べてあった。


「これ当たり判定あるのかな…」


炎が燃えてる暖炉に興味本位で近づいてみる。


「熱っ…!」


思わず伸ばしていた手を引っ込めてしまった。


「なんで…ここゲームなのに…」


もう一度ゆっくりと炎に手をかざす。


「やっぱり…熱い…」


聞いたことがある。VR空間で本来感じるはずのない痛みやにおい、味がわかることがあると…

確か…


「ファントムセンス…だったっけ…」


確かそんな名前だった気がする。


「ひとまず人に会いたいな…えっとメニューを開いて…チュートリアルロビー…これかな?」


俺はワールド移動のボタンを押す。

視界が白く染まり、身体がふわりと浮き上がる感覚に包まれる。


心臓が高鳴る。

現実で失ったものを、この世界で取り戻せるのかもしれない。


──そう信じていた。

この時の俺はまだ知らなかった。

この先の出会いが、俺の人生を大きく変えてしまうことを。

この作品に、最初のコメントを書いてみませんか?