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第6話

「お待たせっ!カーテンの中は入ってもいい?」

「も、も、もっもちろんです!」


             シャーッ


「雪野海雫さん?よろしくね!狐野夏輝って言います」

「っ…はぁ///こんくん…」


まぶしすぎるっこんなにも眩しいものなのか、人間って。

そんなのに比べて私は…THE部屋着ですと言わんばかりのだぼだぼスウェットにズボンはこれといって特別なわけでもない学校の体操ズボン。髪の毛もゴムで寝癖を収めるためにポニーテールにしただけ。スウェットは去年の【アニフェス「LOVERS~fifth anniversary~」】のグッズ!!ちなみにこれは5着買った中の1着。1つは観賞用で、2つ目は保存用で、3つ目は予備用で、4つめはライブ用で、5つ目は予備の予備だったけど入院のお供として寂しくて特別な時ように昇格した!

わっ、オタクトークすみませーん。にしてもイケメン過ぎない?ニュースで若そうですねって言ってたけど、本当に若すぎない?にしてもさ身長何㎝あんのよ。180代かな?そしてなお小顔で、肌もきれいで、スタイル良くて、思ったよりも力持ちだけど細マッチョで、優しくて、時々あざとくて、メンバー思いで、学校公表されてないけどARETUBE (アーチューブ)企画で垣間かいま見える頭の良さ!

そんなのが目の前にいてまともにしゃべれるわけないじゃん。いっつもイヤホンで聞く声だけで発狂してるのに。

直視できないよ。


「ん、大丈夫?」


うわっ、首傾げながら聞いてくるとかもう犯罪じゃん。罪だよ。


「っはは!緊張してる?リラ~ックス」


出来る限りの精神を深呼吸に注いで心を落ち着かせてみた。おかげで少しはバクバクだった心臓も興奮も収まった。


「…………ん………ゃん~………ちゃ~ん………ん、海雫ちゃーん!」


「ふぅ~…っ!ごめんなさい!」

「大丈夫だよー」

「あの、こんくん。一つ聞きたいことがあって」

「何?ゆっくりでいいよ」

「なんでなーくんと知り合いなんですか?それとなんでこんな私のところに来てくれたんですか?」

「えーとね、実は…」


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