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遼州戦記 司法局実働部隊の戦い 別名『特殊な部隊』の夏休み
遼州戦記 司法局実働部隊の戦い 別名『特殊な部隊』の夏休み
橋本 直
SF宇宙
2025年09月23日
公開日
35.9万字
完結済
異星種族「遼州人」の青年・神前誠が発動した“干渉空間”と“光の剣”――その異能が、貴族主義者によるクーデター未遂事件「近藤事件」を阻止してから一か月。だが、宇宙に法術師の存在が公表されたことで、世界は静かに混乱の只中にあった。 そんな中でも、誠が所属する司法局実働部隊――通称「特殊な部隊」は今日も元気にバカをやっていた。 運用艦『ふさ』の艦長・アメリアと、非情なサイボーグの副官・西園寺かなめの思いつきで、「野球部夏合宿」という名の混乱イベントが始まる。嫌な予感しかしない誠だったが、半ば強制的に巻き込まれていく。 高級ホテル、混浴風呂、貴族的な晩餐……合宿先で誠は、かなめの正体――名門貴族国家・甲武国の“姫”としての姿と、東和共和国の20世紀末的な庶民生活とのあまりの違いに衝撃を受ける。 しかし、夏休み気分を打ち砕くように、「遼州人の解放」を掲げる革命家たちが誠を襲撃。法術を駆使する彼らとの戦いは、誠の力と正義を改めて問うものとなる。 これを機に誠の警護体制が強化され、アメリア・かなめに加えて、無表情な戦闘用人造人間・カウラも“護衛”として同居を開始。男子寮の平和は完全に崩壊した。 そんなドタバタを、酒とタバコと諦めで生きる嵯峨特務大佐と、『人類最強』な天才幼女クバルカ・ラン中佐は、どこか達観した目で見守る。そして、その裏では“廃帝ハド”が掲げる「強者による支配」の理想が、静かに牙を研いでいた――。 異能と陰謀とバカ騒ぎ。これは、宇宙で一番カオスな「お仕事SFギャグロマン」である。

第一章 『特殊な部隊』の突然の夏合宿

第1話  神前誠、モテ期到来(たぶん)

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