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婚約者(兄)の目の前で、盲眼の彼女を奪いました
婚約者(兄)の目の前で、盲眼の彼女を奪いました
Sakuraba Rin
恋愛現代恋愛
2025年10月17日
公開日
8.7万字
連載中
運命に翻弄される二人が、愛と自由を懸けて闘う感動のヒューマンラブストーリー。​​ 名家の次男として、兄の影に生きることを運命づけられた加藤雅彦。伝統的な商家の令嬢でありながら、失明を機に家族から見放された齋藤千里。一線を画す二人の運命が、ある出会いをきっかけに交錯する。 千里の失われた視覚を補うのは、雅彦の細やかな気遣いと、千里自身が研ぎ澄まされた嗅覚と触覚。孤独と絶望の中にあった千里は、雅彦の温もりに心を開き始める。しかし、二人の淡い恋は、家族の論理と策略によって引き裂かれようとしていた。雅彦は兄・真一との婚約を強いられる千里を、ただ遠くから見守ることしかできないのか。 「俺についてきてくれますか?」すべてを捨ててでも、君を守りたい――。雅彦の決意に、千里は運命への反抗を選ぶ。家族の呪縛から逃れ、二人だけの未来を築くため。しかし、待ち受けるのは、容赦ない追撃と、生きるための過酷な現実だった。 ゼロから始める生活、そして訪れる予期せぬ命の訪れ……。傷つきながらも、お互いを支え合い、少しずつ歩みを進める二人。やがて、千里の非凡な感性が、二人のアートビジネスとして花開き、光が見え始める。だが、最大の試練は、まだ彼らを待ち受けていた――。 視覚以外のすべての感覚で紡ぐ、愛と再生の物語。逆境に負けず、強くしなやかに生きる二人の姿に、きっと胸を打たれるはず。

第一話 釉薬の花瓶の影

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