燈子先生をいじめたら地獄行き? ~再婚相手は超怖い愛妻家の天才医師~
エコ
恋愛現代恋愛
2025年10月20日
公開日
2.5万字
連載中
燈子と奏汰が結婚して一年。その一年、奏汰はずっと出張続きで、家を空けていた。
再会するとき、彼の腕の中にいたのは出産を間近に控えた愛人。しかも、その出産を取り上げたのは、医師である燈子自身。
さらに衝撃だったのは、その愛人が燈子の親友であり、奏汰の義妹である星羅だった。
奏汰はよく言った。
「優しい星羅をいじめるなんて……お前は本当に意地悪な女だ!」
「おまえは医者だろ? 星羅の産後ケアはお前が面倒を見ろ。」
「子どもの義母になって、お前が育てるんだ。」
燈子は冷ややかに笑った。
「脳神経内科は上の階よ。病気はちゃんと治療が必要だわ。」
離婚後、燈子は名門・天城家の当主と再婚した。
離婚後、奏汰の家は災厄に見舞われ、破滅の道を転げ落ちていった。
ようやくそのときになって、奏汰は悟る。燈子こそが最高の妻だったのだと。星羅の引き止めを振り切り、彼は燈子の家の前で跪き、涙ながらに懇願する。
「頼む……もう一度、やり直してくれ……!」
だが、扉を開けたのはあの男だった。パジャマの隙間からのぞく肌には、無数の爪痕が刻まれ、つい先ほどまでの激しさを物語っている。
その姿を見て、奏汰と星羅は同時に息をのんだ。
「……叔父さん!?」
凛夜は唇に指を当て、静かに囁いた。
「声を落とせ。叔母さんを起こすな。」