許嫁に捨てられた私、なぜか婚約当日にイケメン御曹司と結婚することに!?
ローズミン
恋愛結婚生活
2025年10月21日
公開日
1.7万字
連載中
許嫁の冬馬と付き合って五年。美咲は彼を心から愛していた。冬馬のためにすべてを捧げてきた。それなのに、彼は初恋のために何度も自分を置き去りにした。
美咲が傷つき、助けを求めたとき、初恋からの電話で、自分は嵐の中にひとり取り残された。高熱にうなされながらも、彼のために食事を作った夜。けれど、初恋の女の「いらない」という一言で、冬馬は自分の料理をゴミ箱に捨てた。
そして婚約の日。
彼の携帯が鳴った瞬間、美咲はもう二度と我慢しないと決めた。
「今ここを出たら、婚約は即座に解消する!」
その言葉を聞いて、冬馬は冷たく笑った。
「どうせお前なんか、婚約を取り消すわけがない。三日もすれば、俺に泣きついてくる。」
だが、その夜のうちに、冬馬はニュースを目にする。
美咲が財閥の御曹司と婚約したという報せを。
***
それから、冬馬は焦りに駆られた。傷だらけの姿で美咲の前に跪く。
「俺が悪かった!お願いだ、もう一度チャンスをくれ!」
美咲はある男に腕を引かれ、温かな胸に抱き寄せられた。高く整った顔立ちの男が、軽く足を上げて冬馬を蹴り倒す。
「失せろ。妻の目を汚すな。」