愛の奇跡!社長が離婚したいと言うから承諾したら、彼が狂った!
Omusubi
恋愛現代恋愛
2025年10月27日
公開日
6.1万字
連載中
桜庭のぞみは、水無月わたるの妻として三年間、従順に尽くしてきた。
だがある日、彼は新しい恋人を抱き寄せながら、離婚届を彼女の頬に叩きつけた。
「サインしろ。もうお前は邪魔だ」
その瞬間、のぞみの中で何かが静かに切り替わった。
水無月は高を括っていた。
――のぞみは俺なしでは三日も生きられない。
――泣きながら復縁を懇願してくるに違いない。
だが、彼の予想は裏切られる。
のぞみは無言のまま離婚届に署名し、その夜、携帯に登録された“ある名”へと電話をかけた。
表示されたのは――「X」。
数か月後。
東京の超一流パーティー会場に現れたのぞみは、関西財閥・時田家の嫡男、時田修司の腕に寄り添いながら微笑んでいた。
彼女は、誰もが羨む「時田夫人」として華やかに再登場したのだ。
かつて彼女を「人形のようだ」と嘲っていた者たちが、次々と土下座して許しを請う中、
水無月だけが、狂ったように叫んでいた。
「のぞみ! お前は永遠に俺のものだ!」
のぞみは、修司の腕の中で微笑む。
その瞳はかつての彼女のものではなかった――冷たく、美しく、自由な女のもの。
「水無月さん。あなたにそんな資格あるんですか?」