断りきれずにクールな御曹司と付き合ったら、ツンデレ忠犬だった
Purin
恋愛現代恋愛
2025年10月28日
公開日
3万字
連載中
高橋暖は三年間、御影蓮の「契約彼女」として飼い慣らされた金の鳥籠の中で生きてきた。
だがある夜、彼のスマホの中でこんなメッセージを見てしまう。
「粘着女の監視うざすぎ。次は金で黙らせとけ。」
――その瞬間、彼女は悟った。
本当の自由とは“別れ手切れ金”だったのだと。
それからの彼女は昼は彼のカードを豪快に使い、夜はゲームの中で“大物プレイヤー”を釣る日々。
目的はただひとつ、彼に「もう無理だ」と言わせて振られること。
だが、冷血な御影少爷は意外にも徹底的に付き合ってくる。
彼女が暴れれば、彼は反撃のように豪邸を丸ごと買い取る。
ゲームでマッチングした相手が関西の気の強いおばちゃん――
ところがそのおばちゃんが怒って投げつけた写真には、まさかの御影蓮の姿。
「これ、うちの息子やで!あんたの元カレ!」
御影蓮は思いもしなかった。
自分のスマホを覗き見して逃げた女が、
自分をブロックし、婚活までして、
挙げ句の果てに母親のゲーム仲間になっているなんて。
ようやく彼女を追い詰めた彼は、耳元で低く囁く。
「誰が逃げていいと言った?」
涙を滲ませた彼女はスマホの画面を突きつける。
「金で済ませるって言ったの、アンタでしょ!?」
御影蓮は怒り混じりに笑い、彼女の腰を引き寄せて言う。
「それじゃあ、俺のカードで、お前を一生買ってやる」