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泣かせた女は六年後、俺の最大のライバルになった
泣かせた女は六年後、俺の最大のライバルになった
多和田 葉子
恋愛現代恋愛
2025年10月28日
公開日
3.8万字
連載中
ビジネス界の寵児・森友也は、六年前の雨の夜、恋人の霜月夏に「お前は良配ではない」と告げて捨てた。彼女は何も言わず、雨水に濡れたコロンビア大学の合格通知書を握りしめて去っていった。 時は流れ、森友也は日本を代表する大企業のCEOとして君臨する。ある日、会社存亡の危機を救うため、アメリカから招かれた伝説的エリートと対面する。その人物こそ、かつて捨てた女・霜月夏だった。彼女はコロンビア大学で頭角を現し、国際的な企業で頭角を現した敏腕ビジネスウーマンに成長していた。 再会した霜月夏は冷たくこう宣言する。「森さん、今回は純粋なビジネスパートナーとして参りました」。森友也は彼女の変わりように衝撃を受けるが、すぐに自らが仕掛けた残酷なゲームに巻き込まれていくことになる――霜月夏率いる外資系企業が、森友也の会社を標的にしたのである。 過去の因縁と現在のビジネス戦争が交錯する中、森友也はある真実を知る。この六年間、彼は密かに霜月夏の学業を支援する基金を設立し、彼女の成功を陰から支え続けていたのだ。すべては贖罪のためだった。 「お前を失って初めて、お前がどれだけ大切か気づいた」森友也は過去の過ちを償うため、会社の存亡を賭けて「追妻火葬場」の道を歩み始める。愛とビジネスが交錯する、痛くて切ない大人のラブストーリー。

第一話 道の果ての別れのキス

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