潔癖症の外科医旦那に触れられない妻だった私、彼のポケットからゴムを見つけてすべてが壊れた
アボカド
恋愛結婚生活
2025年11月03日
公開日
4.8万字
完結済
「結婚しよう。でも——俺を、愛さないでくれ。」
病床の祖母の願いを叶えるため、私は長年密かに想い続けてきた天才外科医・黒原涼真と結婚した。
だが新婚の夜、彼は冷たい瞳のまま、一枚の契約書を差し出した。
——半年間、肉体関係を持たないこと。
彼の完璧すぎる潔癖症と心の壁に、私は息をすることさえ恐れていた。
やがて心が限界を迎え、転勤願いを出したとき。
彼は私が他の男を好きになったと誤解し、最も残酷な方法で私を「所有」した。
そして、絶望の淵で見つけたのは、彼のポケットに忍ばされたひとつのコンドーム。
その瞬間、愛は音を立てて崩れ落ちた。
「——離婚しましょう、黒原先生。」
そう告げた私の前で、彼は初めて取り乱し、プライドをかなぐり捨てて雨の中で泣き崩れた。
「葵……お願いだ。もう一度、俺を見てくれ——」