天才医師である夫が、私たちの子どもを救えなかった――だから私は、彼を死なせることにした
くるみぼし
恋愛結婚生活
2025年11月04日
公開日
4.5万字
連載中
彼は医学界の“神の手”、彼女は名家に育った温順な妻。
双子の心臓手術――彼は自らの手で息子の命を奪いながら、葬儀の日には若い看護師と指を絡めて花火を見上げていた。
「最善は尽くした。運命だったんだ。」
まるで他人の悲劇を語るように、彼は冷静に言った。
だが彼女は、その偽善の仮面を引き裂く。
「浅見先生――あなたのメスは、一体誰を救ったのですか?」