失明を装った妻は、夫のすべての殺人計画を聞いていた 〜その報いを、すべて払わせる〜
みょん
恋愛結婚生活
2025年11月07日
公開日
4.7万字
完結済
一年前、ある事故で私は失明した。
夫の海藤祥太朗——警察庁のエリートであり、私の唯一の光。
彼は献身的に私を支え、目の見えない私のために、完璧な世界を築き上げてくれた。
――あのリップが現れるまでは、私は何も気づかなかった。
彼の優しさの奥に、骨の髄まで冷たい闇が潜んでいることに。
彼は私の莫大な遺産を狙い、私の命さえ奪おうとしていた。
そしてその夜。
彼は震える私の手に毒薬を握らせ、ゆっくりと死を見届けようとした。
けれど、彼の計算は一つだけ誤っていた。
警察の前で私は静かに目を開け、録音機をテーブルに置いた。
そこには、彼が犯したすべての殺人計画が残されていた。
「ねぇ、あなた。私が失明していた時間、どれくらいだと思う?」