冤罪で私を刑務所へ送り、天才ガラスアーティストとしての右手まで潰しておいたくせに、復縁だと?――夢でも見ていろ
ゆいぽん
恋愛現代恋愛
2025年11月10日
公開日
4.3万字
完結済
チャリティー晩餐会の夜、私は殺人未遂の容疑で逮捕された。
天才と謳われた私は一夜にして囚人となり、右手を失い、すべての名誉を地に落とした。
三年の獄中生活で私を支えたのは、ただ一つの執念——「北海道へ行く」という夢だけだった。
出所後、私は名前を変え、ひっそりと暮らし始める。
だが、彼は影のように私を追い続けた。
「贖罪」と称して差し出すのは、真実でも愛でもなく、屈辱と支配の繰り返しだった。彼は私を自分の側に縛りつけようとする。
そして真実が白日の下に晒されたとき、彼は膝をつき、涙ながらに懺悔する。
静かに背を向け、私はただ一言告げる。
「伏木さん、私の右手と三年の青春――どうやって返してくれるの?」