婚約者に結婚式で逃げられた後、私は御曹司を囲うことにした
もも
恋愛現代恋愛
2025年11月28日
公開日
5.7万字
完結済
結婚式の場で、幼なじみの新郎は皆の前で婚約破棄を宣言した。
「俺が愛しているのは、君の妹なんだ。」
純白のウェディングドレスを着た雪見遥は、東京中の笑い者となった。
その夜、やけ酒をあおりにクラブへ行った彼女は、スタイル抜群の“モデル風”の男と出会う。
「ねえ、あなた。一晩いくら?」
一夜明け、彼女は十万円を気前よく置いていった。
「イケメン君、これは手間賃よ。」
──その後。
義妹は彼女のポジションを奪い、デザイナーとしての身分まで騙し取った。
元婚約者は後悔し、ひざまずいて復縁を求めてきた。
そして、あの“囲った”はずの男が、突然ビジネスパーティーに現れた。
「皆さん、紹介します。こちらが僕の彼女です。」
会場は騒然となる。
彼は神宮寺秀和。東京五大財閥の御曹司だった。
彼女が置いていった“手間賃”では、彼のカフスボタン一つすら買えなかった。