独占溺愛の罠:社長の御曹司である上司の、7年越しの初恋は秘密
くるりん
恋愛現代恋愛
2025年12月03日
公開日
3.5万字
完結済
新卒で商事会社に入社した片桐桃香(かたぎり・ももか)は、初出勤の朝からつまずいた。緊張で早まる鼓動を抑えながら迎えた辞令交付の場で、彼女の前に現れた新任の営業部部長――その姿を見た瞬間、桃香の時間は止まった。
現れたのは、七年前、突然海外へ去り、音信不通のまま疎遠になった初恋の幼馴染、一条悠真(いちじょう・ゆうま)。しかも彼は、この会社の社長の御曹司でもあった。
必死に失恋を受け入れ、やっと立ち直ったはずの桃香は、胸の奥が痛むほど動揺する。しかし悠真は、社内では冷徹で隙のない上司そのもの。視線が合っても、まるで“ただの部下”を見るような無機質な眼差しで、桃香の心に冷たい距離を突きつけてくる。
――けれど、その仮面は誰もいない場所では一瞬で崩れた。
裏の非常階段、顔の見えない夜のマンションのエレベーター前。人目の届かない場所でだけ、悠真は七年間分の想いを露わにする。
「桃香。もう二度と……俺から逃がさない」
低く押し殺した声とともに、封じ込めていた独占欲と溺愛が一気に溢れ出す。
こうして二人は、職場では冷たい上司と新人部下、誰も知らない夜の顔では熱く求め合う恋人という、秘密だらけの関係を始めることになった。