三年間行方不明だった元彼が急に現れ、なぜかしつこく絡んでくる
ピオカマンゴー
恋愛現代恋愛
2026年01月06日
公開日
1.8万字
連載中
晴未は三年をかけて、九重家の御曹司・葉太を一流企業の若き社長へと押し上げた。周囲は彼女を嘲笑った。「葉太がいなければ生きていけない女」「都合のいい女」だと。
けれど晴未自身は分かっていた。自分が執着していたのは、葉太そのものではない。——彼の叔父・世那と、驚くほどよく似たあの瞳だったのだ。
婚約式の日、葉太は姿を現さなかった。怒りも悲しみも飲み込んだ晴未は、衝動のまま代わりの男を捕まえ、一夜の快楽に身を委ねる。
狂おしい夜のあと、目を覚ました彼女の前にあったのは世那の深く冷えた眼差しだった。
「俺を身代わりにしたのか?」
顎を掴まれ、刃のような冷笑を向けられる。
「晴未……よくも、こんな真似をしてくれたな」
かつて彼女を容赦なく切り捨てた男が、今度は契約書を携えて現れる。
世那は彼女を逃がさぬ距離に閉じ込め、熱を帯びた息で囁いた。
「俺について来い。お前が受けた屈辱、一つ残らず取り返してやる」
彼は彼女に寄り添い、駆け引きを楽しみ、晴未が冷たい眼差しで葉太が転落していく様を見下ろすのを黙って見守った。
すべてを掌握しているつもりだった世那。だが次第に、彼女の感情を排した瞳の奥で、彼自身が制御を失っていく。
やがて葉太は顔に大きな傷を負い、栄光も誇りも失う。
晴未は一切の迷いなく背を向けた。
「ただの替えだっただけ。もう飽きたわ」
その瞬間、世那は悟る。彼の姫様は、いつの間にか誰の庇護も要らぬ存在になっていたのだと。
「晴未、もう十分遊んだだろう?遊び終わったなら俺のところへ戻ってこい」