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ビニルの壁、0.01mmの距離
ビニルの壁、0.01mmの距離
羽柴56
恋愛現代恋愛
2025年12月25日
公開日
7,470字
連載中
​家族だから、その0.01mmが遠かった。 「来週から一緒に住むから、この家に家族が二人増えるぞ!」 ​中学二年生の夏、親父の突然の宣言で、俺の平和な日常は崩壊した。 新しい母親、そして連れ子の義姉・雪音さん。 賃貸マンションの狭い3DK。部屋が足りないという理不尽な理由で、俺は会ったばかりの「女」と同室で暮らす羽目になる。 ​仕切りは、親父が申し訳程度に付けたカーテン一枚。 ​そこから漂ってくるのは、聞き馴染みのないシャンプーの香りと、俺の知らない「未知」の生活音。 学校では「理想のお姉さん」を完璧に演じる彼女も、部屋の中では無防備な姿で寝転び、俺の心をかき乱す。 ​「家族」になりたい恵さん。 「家族」だと割り切る雪音さん。 そして、彼女を「家族」として見られない、醜い性衝動を抱えた俺。 ​これは、カーテン一枚の境界線に翻弄された、俺の最低で純粋な半年間の記録。 ​「――ねぇ、修くん。あの夜のこと、気にしてるの?」 ​別れの日、彼女が告げた衝撃の事実に、俺は本当の「未知」を知ることになる。

侵入者(おねぇちゃん)

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