叔父に恋して悲惨な死を遂げた私、 今世は彼の宿敵に溺愛されています。
魚ちゃん
恋愛S彼・俺様
2026年01月21日
公開日
8万字
連載中
新原南穂は、死んでからようやく気づいた。
自分が一生を捧げて愛した叔父・小川修は、結婚後は冷たい態度を取り続け、心は別の女に向け、彼女を孤立させた最低の男だったのだと。
再び目を覚ますと、そこは――小川家に引き取られた、あの年。
今世の南穂は、もう歪んだ愛を望まない。修から離れ、自分の人生を生きると決めた。
だが、修は執拗だった。保護という名の支配、優しさを装った束縛。
逃げ場を失いかけたその瞬間、南穂は彼の“宿敵”――府内拓野の腕を取る。
拓野は眉を上げ、静かに問いかけた。「……俺を利用する気か?」
南穂は視線を伏せ、淡々と答える。「利害は一致しているでしょう。――交渉成立」
周囲は騒然とした。誰もが彼女を狂ったと思い、小川修でさえ冷笑する。
「どうせ最後は、俺のもとへ戻ってくる」
――けれど、南穂は知らなかった。府内拓野が、この瞬間を“二度の人生”をかけて待ち続けていたことを。
やがて、修は彼女のために無謀な運転をし、重傷を負って、血走った目で叫ぶ。
「なぜ俺じゃなく、あいつを選んだ……!」
南穂は、ただ静かに言った。「……叔父さん。どうか、ご自重ください」
そしてその夜。冷酷で傲慢だと噂されていた拓野が、彼女を壁際に追い詰め、掠れた声で囁く。
「ゲームの恋人ってさ……現実になったら、ダメなのか?……もう、演じきれそうにない」