元カレに「気持ち悪い」と捨てられた私、政略結婚したら花婿は道楽者の甥ではなく氷の叔父でした
発芽糖めぐ
恋愛結婚生活
2026年01月05日
公開日
3.7万字
連載中
桐谷紗那は、柳生隼人に七年間片想いをしてきた。
だが誕生日当日、彼の口から「気持ち悪い女だ」と言われているのを、自分の耳で聞いてしまう。
心が折れた彼女は、氷室家との政略結婚を受け入れる決意をした。
相手は女遊びで有名な御曹司の甥・涼太――そう思っていた。
しかし結婚式当日、彼女の前に立っていたのは、
“氷の帝王”と恐れられる男――氷室京介だった。
三十二歳。
東京財界で最も近寄りがたいと噂される、財閥グループの若き社長。
「京介さん……何かの間違いでは?」
「間違っていない。最初から、君を娶るつもりだったのは俺だ」
彼は彼女にピンクダイヤの原石を贈り、専用のアトリエを用意し、
世界の前で惜しみなく彼女を溺愛する。
元恋人が“高望みだ”と嘲笑えば、彼は即座に出資を引き揚げ破産へ追い込む。
計算高い女が彼女を貶めれば、彼は公衆の面前で求婚し、完膚なきまでに打ちのめす。
そんなある日、紗那は彼の十年分の日記を見つけてしまう。
――2015年、目が輝く少女に出会った。名前は桐谷紗那。
――2021年、ようやく彼女に近づくチャンスを得た。
この“取り違え”の結婚は、
彼が十年かけて仕組んだ、ただ一人の女性への執着と愛の結晶だった。
第1話 七年間の想いが「気持ち悪い」の一言に変わる時